- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都町田市
- 広報紙名 : 広報まちだ 2025年12月15日号
町田市長:石阪丈一
西の空、丹沢山塊の上に満月が輝き、夜が明けようとしていました。1週間ほど前の美しい朝でした。図師小野路方面の里山を訪れました。霜が降りて谷戸田一面が白い景色になり、空気までもが凍えているようでした。朝日が差してくると、カワラヒワの群れが梢(こずえ)に現れ、ツグミがケケッと鳴いて空を横切って飛びます。冬になりました。
さて、先月下旬、FC町田ゼルビアが天皇杯(全日本サッカー選手権大会)で優勝しました。FC町田ゼルビアが日本サッカーのメジャータイトルを取るのは、もちろん初めてです。町田市民、サポーターに大きな感動をもたらしました。2年前のJ2優勝、J1昇格の時と同じように、この町が沸き立ちました。
思い起こせば、18年前、2007年の夏、FC町田ゼルビアは関東リーグ1部優勝を祝っていました。Jリーグを目指して、チーム、サポーターの本格的活動が始まり、行政としての町田市も、競技環境の整備をスタートさせました。照明塔の設置、芝生席の撤去・改修、メインスタンド棟の改造などの整備をしました。
2008年にJFL昇格、2011年にはJ2昇格を決めました。J1昇格への長い道のりです。行政として大型ビジョンの設置、観客席の増席などの整備をしてきました。飛躍の大きな貢献は、2018年、クラブ経営に(株)サイバーエージェントが参加してくれたことです。
FC町田ゼルビアの特徴は、町田市という「まち」がホームタウンとなっていることです。Jリーグ初代チェアマンの川淵氏は、「わが町にサッカーチームを」というJリーグ百年構想を発表し、チーム名には町の名前を付け、スポンサー名を付けないということで、地域のチームとすること、サッカー文化を根付かせること、スポーツ文化を発展させることを目指しました。
今、FC町田ゼルビアは、多くのサポーターとスポンサーに支えられ成長しています。選手、監督の必死の戦いは市民に勇気と感動を与えています。ACLEを含め、2つ目のメジャータイトルを目指す戦いはもう始まっています。市民の皆さんの声援でさらなる後押しをしていただきたいと思います。
