文化 あつぎ郷土博物館連動企画 學藝員のススメ 第73回

博物館の学芸員が、あれこれを語り倒すコーナー。

■毛利元就が出陣の時に翻った幟(のぼり)『毛利元就軍幟(もとなりぐんのぼり)』
山岡 裕子
毛利氏は、鎌倉時代に大江広元の四男・季光(すえみつ)が毛利荘(現在の市の一部)を相続したことで「毛利」の姓を名乗り始めました。1月24日から開催する市制70周年記念展示「寿・毛利家と共に」では、市とゆかりのある毛利氏にスポットを当てた資料を展示します。
戦国大名として有名な毛利元就は、一代で中国地方を支配する大大名となりました。元就が出陣時に使ったと伝わるのぼり旗で、現存する3枚のうち1枚を展示します。大きさは縦が約90センチ、横が約43センチ。元々、縦長だった旗の下部が欠損したと思われます。上部だけ棒に差して固定した流れ旗だったようです。
布に織り込まれているのは「綸子地亀甲繋文(りんずじきっこうつなぎもん)」という亀の甲羅のような模様です。亀甲文(きっこうもん)は厳島神社の神文(しんもん)で、旗に使われた布は厳島神社の御神衣であると伝えられ、軍神の名と毛利家の家紋である一字三星紋(いちもんじみつぼしもん)が墨書きされています。
記念展示では他の貴重な資料も集まりますのでぜひ、この機会にご覧ください。

問合せ:あつぎ郷土博物館
【電話】225-2515