スポーツ INA輝き人ファイル No.61

■海なし県からチャレンジしたビーチバレー
北原風人さん(15)、守屋丈瑠さん(15)

「大切にしていることは思いやり。バレーは次の人がトスを上げやすいレシーブ、スパイクを打ちやすいトスなど、次の人を思いやってつなげることが大切」。小学1年生からバレーを始めボールを拾うことが得意な守屋丈瑠さんと、中学でバレー部に入部し高い打点でスパイクを打つことができる北原風人さんは、部活引退後コンビを組み、2人制ビーチバレーで全国大会へ出場しました。
駒ヶ根市にビーチバレーの専用コートがあり、バレー部の練習の一環で4人制のビーチバレーに取り組んだことはありましたが、2人制で大会に出たのは今年が初めて。7月に開催された長野県予選では、最初は2人制の戦い方に慣れずうまく連携が取れなかったといいますが、「試合をしながらオリジナルのサインも作った」と試合中に話し合いながら戦い方をつかみ、優勝を手にしました。
『海がなくても強いぞ!』という気持ちで臨んだ全国大会。強豪のレベルの高さを目の当たりにしました。「技術があり、バレーIQが高い人たちがたくさんいた」。そんな中でも、「レシーブからトスの流れが良かった」「前日の練習試合で相手にやられたことを本番でやってみたらうまくいった」など、2人の持ち味を生かすことができ、全国17位となりました。
全国大会出場の背景には家族の支援があったという2人。送迎や練習試合の応援、落ち込んだ時に厳しくも温かく励ましてくれたなど、さまざまな面で支えになりました。ビーチバレーでの経験を通して、「家族に感謝が言えるようになった」「物を運ぶなどちょっとした手伝いができるようになった」と、少し照れながら話します。
将来の夢は「水町泰杜(みずまちたいと)選手のようなバレー選手になりたい」と語る守屋さんと、「まだ決まっていない。ビーチバレーで学んだことを生かして、人のために役に立つような仕事がしたい」と北原さん。周りからの刺激をスポンジのようにぐんぐん吸収して自分の力にできる2人、これからも成長を続けていきます。

▽左…きたはら・ふうと(西春近)、右…もりや・たける(西春近)
春富中学校3年生。元男子バレーボール部。他校の先生の勧めでコンビを組み、7月に駒ケ根市で開催されたJVA第5回全日本中学生ビーチバレーボールU15選手権大会(2人制)長野県予選で優勝。8月に愛知県で開催されたHEKINANマンモスカップJVA全日本ビーチバレーボールU15選手権大会のグル-プ予選を1位で通過。二次予選を経て、2位トーナメントの決勝で敗れ、全国17位に。
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