- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県中野市
- 広報紙名 : 広報なかの 2025年12月号
中野市の将来を担う子どもたちと市長が、中野市の今とこれからについて意見交換を行う、懇談会を開催しました。
今回は中野小学校6年生の皆さんとの懇談の様子について一部ご紹介します。
■中野市の自然環境
児童:みんなが気持ちよく過ごせるよう、ごみを減らす活動や呼びかけをしてほしいです。木や植物も増やしてほしいです。
市長:皆さんが住み良いまちにしたいと考えていること、大変うれしく思います。市でもごみを減らすためにイベントでごみの削減の広報をしたり、学生や地域の方々と協力して不法投棄のごみを回収したりと、さまざまな取り組みをしています。また、木や植物を増やすことで暑さ対策になったり、景観が美しくなるなど良い効果がある一方、害虫や倒木の危険性などの問題点もあります。ただ、皆さんが思うように木や植物で憩いの場を作ることができると思うので、大切な意見として受け止めたいと思います。
■気軽に相談できる場所
児童:子育て世帯や障がいのある方が気軽に相談できる場所を増やせませんか。
市長:各地域には1人暮らしの高齢者、障がいのある方や子育てする方のお宅に訪問して相談を受ける民生委員という方々がいます。また、障がいのある方や家族が安心して暮らせるよう福祉課や社会福祉協議会、障がい者相談支援事業所などの相談窓口がありますが、さらに増やしていけるよう努力していきます。
■1人暮らしのお年寄り
児童:1人暮らしのお年寄りの異変を知らせるロボットやカメラの配布、家事をお手伝いするサービスによりサポートを実施するのはどうでしょうか。
市長:一定の条件を満たす一人で生活するおおむね65歳以上の方に、緊急通報装置を無料で貸し出しています。家事などの生活支援が必要な方は、介護保険制度による在宅介護サービスなどの必要な支援を受けることもできます。
■防災意識の向上
児童:防災情報を入手できる冊子やアプリを作ってほしいです。また、防災バッグを市民全員に配るのはどうでしょうか。
市長:3年に一度、避難所や防災対策などを掲載した「くらしと防災ガイドブック」を市内の全戸に配布したり、いつでも防災情報が確認できる「ライフビジョン」というアプリを提供しています。防災バッグの配布は考えていませんが、くらしと防災ガイドブックに用意しておくべき備蓄品を掲載しているので参考にしてみてください。
■公園と遊具
児童:公園や遊具を増やしてほしいです。遊具は高学年が遊べるものを作ってほしいです。
市長:現在、公園を増やす予定はありませんが、笠倉壁田橋の下に親水広場を造っていますので、整備が終わったらぜひ行ってみてください。多くの公園には対象年齢6~12歳の遊具を設置しています。ふるさとの森文化公園には冒険の丘フィールドアスレチックがありますので、利用してみてください。
■中野市に専門学校を
児童:人口が減る原因は進学や就職で市外に行く人がいるからだと思います。専門学校を作り、夢をサポートすれば市内で頑張る人が増えると思います。
市長:高校卒業後に市外に行ってしまう方もいますが、市も就職先として企業の誘致をしています。専門学校や大学に通う子どもが減ってきているという現状を含め、考えていきたいです。
■給食費の無償化
児童:厳しい財政の中、給食費を無償化したのはどのような考えからなのでしょうか。
市長:皆さんのような子どもが市にとって大切な宝だからです。子どもが減ってきている中、財政状況はどんどん厳しくなってきています。市を守るために未来の担い手である皆さんはとても大切な存在です。そのため「子どもど真ん中」を目指し、子育て世帯の負担を減らしたいと思いました。
■自転車が安全に通行できる道路
児童:自転車だと車道も歩道も通りにくいので、自転車専用の道路を造ってほしいです。白線や歩道の中に雑草が生えていると通りづらくなるので刈ってほしいです。
市長:自転車用の道を造るには道路を広げる必要があり、道路を1メートル整備するだけでもとても多くのお金がかかってしまいます。小学生の皆さんは歩道を自転車で走ることが認められているので、歩行者に十分気を付けて通行してください。雑草については草刈りをしていますが、気になるところは市にご連絡ください。
■小さなお店を守る
児童:小さなお店を守るために補助をしたり、新しいお店が増えるように誘致してみたらどうでしょうか。
市長:空き店舗を活用してお店を始めたいと思う方を対象に、補助金を出しています。さらに地域支え合い商品券を発行し、地域のお店に人が来てもらえるような支援も行っています。大型店舗など人がたくさん来る施設が近隣にできています。市としてできる事にも限りがあるので、さまざまな方法を考える必要があります。
■農業振興のために
児童:農機具の中には高いものもあるので、購入のサポートをしたり、農業体験のイベントを開けば、農業に対する関心を集められると思います。
市長:現在、農業機械の購入費用などの一部を補助したり、新たに農業を始める方に営農活動資金の補助をしています。また、農業への関心を高めるため、ふれあい農園を開設して農業に親しむ機会を提供しています。
■美術館の建設
児童:美術館の立地を変更してほしいです。図書館前の広場は子どもが遊んだりするので、市役所あたりの人通りの多いところに建ててほしいです。
市長:立地は市が持つ90カ所の土地から、人の集まりやすさなどのさまざまな項目から候補を絞って決定しましたが、人通りが多い場所に建てる考え方は非常に素晴らしいと思います。
■公衆トイレについて
児童:公衆トイレが汚れていたり、暗かったりするので、気持ち良く使えるようにしてほしいです。
市長:市が管理する公衆トイレは26カ所あり、定期的に掃除をしています。それでも汚いトイレがあった場合は、ぜひ市にご連絡ください。
