文化 御嵩町の文化財

今回は、前回(12月号)に引き続きキリシタン関連品について紹介します。

■キリシタン遺物の紹介
御嵩町では、キリシタンに関連するものを「キリシタン遺物」として紹介しています。

▼水神碑(すいじんひ)
昭和56年の農道拡幅工事の際に十字架の刻まれた石が謡坂(うとうざか)(上之郷地内)から偶然発見されたことを機に、付近の調査を実施しました。
水神碑はその調査中に発見されたもので、とある民家の裏にある古井戸近くにありました。水神碑とは、水に関する信仰のため水場付近に設置される「水神」と刻まれた石碑で、各地に存在しますが今回紹介する御嵩町のものは特殊な例になります。
高さ約28cm、最大幅約32cmで、上部に厚さ約12cmの扁へんぺい平な石が笠のように乗せられています。一見「水神」と彫られているように見えますが、「水」に見える部分は中央にあるアルファベットの「f」にも見える十字と、その両側を楕円形に囲んでいる2本の釘のようなものになっており、「神」の部分は左側の示偏(しめすへん)が獣偏(けものへん)のような文字になっています。これらの文字・記号に関してはさまざまな説がありますが、詳細は不明です。
謡坂で十字架碑が見つかったことから付近に隠れキリシタンが存在した可能性が高いこと、釘や十字架といったキリスト教に関連するものが彫られている、といったことからこの水神碑もキリシタン遺物に認定されました。

▼十字架陽刻碑(ようこくひ)
こちらは水神碑が発見された数日後に、水神碑のある古井戸の後ろにある高さ約2mの石垣内から発見されました。石垣を中段あたりまで解体すると、ちょうど水神碑の真後ろの部分に空洞が隠されており、高さ約25cm、幅約12cm、厚さ約6cmの楕円形の黒い石が台座と共に納められていました。
この石には縦約17cm、横約7.5cmの十字架が浮き出るように彫られています。十字架は向かって右端が矢印のようになっており、石垣に隠されているとき、もしくは台座を使い直立させているときに聖地など特定の方向を指すようにしていた可能性があります。

今回は2点のキリシタン遺物を紹介しました。水神碑は写真と拓本、十字架陽刻碑は中山道みたけ館で実物を見ることができます。
次回以降も御嵩町で発見されたキリシタン遺物を紹介したいと思います。

問い合わせ:生涯学習課 文化振興係 担当…勝川(かつかわ)
【電話】67-7500(中山道みたけ館)