くらし 【特集2】人と地域をつなぐ道の駅 もっくる新城(2)

■地元の人との出会いを大切に!
令和2年からは、移動販売をスタート。新城地区、鳳来地区の全域で5つのルートを回っています。移動販売車には、巡回先で待っているお客さんのことを想い、定番品や季節品など色々な商品を詰め込みます。

◇会話を大切に
田原駅長から移動販売をするスタッフにお願いが一つ。それは、お客さんとたくさん話をしてくること。時には1人のお客さんと30分話したこともあるそうです。
移動販売車に来てくれるお客さんは買い物の後には満足そうに手を振り見送ってくれる方や、販売スタッフとの会話を楽しみに1週間を過ごされた方など、多くの方々が移動販売車とスタッフを心待ちにしているのだとか。これからも、地域の皆さんに寄り添うことのできる存在でありたいそうです。
従業員一人一人が人と人とのつながりを大切にしているようです。


営業時間:8:30~18:00年中無休(土・日・祝日は8:00オープン)
問合せ:【電話】24-3005
駐車場:大型13台、普通車75台(身障者用2台)
※詳しくは本紙をご確認ください。

■高速バス乗り入れで人とモノを流通!
東京⇔大阪間を走行する高速バスがもっくる新城に停車するようになって3年半ほどが経ちます。高速バスは1日10便もっくる新城に停車。どの便も、ほぼ満席で30人ほどが乗車しています。
20分の休憩時間を利用して、乗客はトイレや売店を利用。乗客がどっと店内に入ると、いつも賑やかな店内がさらに活気にあふれ、従業員のおもてなしスイッチがオン!「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」の元気な声が店内のあちこちで聞かれます。

◇モノの物流拠点へ
乗客が立ち寄ってくれるだけでもとても嬉しいことですが、高速バスが運んできてくれるのは人だけではありません。先ほど紹介したフェアの商品も運んできてくれるのです。これは市とジェイアールバス関東株式会社が包括連携協定を締結し行っている貨客混載です。例えば大阪の賞味期限当日の商品でも、朝一で高速バスに積んでもらえば、午前中にはもっくる新城に到着し販売することができます。
高速バスは商品をもっくる新城に運んで来るだけでなく、市内の商品を東京や大阪に届けることも可能です。これからはさらに市内企業との連携を充実させて、奥三河の農作物などを販売していくことも、もっくる新城の使命だと思っているそうです。

■「三方良(さんぽうよし)」で地域活性化を!
「今後は道の駅本来のスタイルである地元商品を強化させ、商品を通して地域を知っていただくことにも力を入れていきたい」と展望を語っていただきました。それらを実現させるためには、地元商品が数多く必要です。しかし残念ながら、開駅当初にお付き合いのあった事業所や農家さんが商売をやめてしまっているということもあり、それがものすごく寂しいそうです。

◇地域との交流を大切に
さらに、「もっくる新城で商品を扱って欲しいけれど、商品を運搬することが難しいのであれば、移動販売車で市内を回るついでに、商品を取りに伺うこともできます。これからは今まで以上に積極的に地域に出て、いろいろなものを集めたいと思っています。」と地域の活性化のためにできることをたくさん考えていることを話してくださいました。
そして、市民の皆さんに楽しんでもらうために、全国の道の駅とのつながりや、ジェイアールバスを利用して、全国のいろいろなおもしろいもの、魅力ある商品を皆さんにお届けすることも継続してやっていくようです。「もっくる新城でやるフェアや取り扱っている商品には必ず意味があります。ぜひそれを楽しみに来ていただけたらと思います。」と可能性を存分に感じた、力強い駅長のメッセージでした。

■編集後記
開駅当初は、「どうしてこんなところに道の駅を作るんだ」、「いつまでもつか分からない」などの噂も聞きました。でも、今回の取材を通して田原駅長が新城への地域愛や地域活性のことを真剣に考えてくれていることが分かりました。
高速バスを利用した名産・特産物の輸送は、今後大いに活用すべきポイントであるように感じましたし、道の駅のネットワークを利用して新城の名産品が全国に広がっていったら、人口減少に悩む地域の活性化対策の1つになるのではないかとも感じました。もっくる新城の今後にも期待が膨らみました。

問合せ:秘書人事課
【電話】23-7623