講座 知っててほしい お薬の話

町では皆様に安心してお薬を使用してもらうために、令和4年度から四日市薬剤師会と協力しながらお薬に関する様々な情報をお伝えしています。
今回は喫煙と薬のお話です。

◆喫煙と薬
タバコの煙には4000以上の化学物質が含まれており、癌の原因物質であることをはじめ、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や結核などの呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病など、多くの病気と関係していることは聞いたことがあるかもしれません。 
それだけではなく、今服用されている薬にも悪影響を与える可能性があることはご存知でしょうか?
薬は体に入った後、効果を示しつつ肝臓や腎臓で代謝されて、体外へ出ていきます。 
その際、喫煙の習慣がある人は肝臓にある薬を分解する酵素を活性化させ、喫煙していない人よりも早く薬を分解してしまうことがあります。すると、薬の効き目が弱くなり、必要な治療効果が得られなくなることに繋がっていきます。
また、低用量ピルといった女性ホルモン剤を飲んでいると、喫煙は心筋梗塞等のリスクになるため注意が必要です。
これは直接タバコを吸わない方(受動喫煙)でも起こりうることです。
これを機に禁煙を始めるきっかけにしてみませんか?

四日市薬剤師会
薬剤師 大森理彦