文化 ぶんか情報発信中(2)

■令和7年度秋季特別展展示品紹介
▽令和7年度秋季特別展
展覧会は、愛荘町町制施行20周年記念、ならびに滋賀県で国スポ・障スポが開催されるのにあわせて、秘仏である矢取地蔵にまつわる展覧会を12月7日(日)まで開催しています。今回は、年代不詳の史料「口上之覚(地蔵尊内開之儀ニ付)」を紹介します。

▽岩倉仏心寺の開帳
愛荘町岩倉にある仏心寺の開帳は、記録が残っているものだけで7回確認できます。安土桃山時代の天正4年(1576)が1回、その後は江戸時代に6回、慶長13年(1608)、寛永17年(1640)、寛文12年(1672)、天明元年(1781)、寛政7年(1795)、文化2年(1805)に行われました。
今回紹介する史料には年代の記載がないため、これらのいずれかに該当する可能性もあります。しかし、本稿では既知のものとは別の開帳記録として取り扱いたいと思います。

▽「地蔵尊内開」とは
今回の史料は、百々市之丞頼母が村々の庄屋に宛てて送った古文書2通です。宛先は、
・南安孫子村・目加田村の庄屋
・松尾寺村・坂口村(現・松尾寺南)・斧磨村・竹原村・常安寺村・圓城寺村・東出村・西出村の庄屋となっています。
送られた内容は同一であり、要旨を現代語訳すると次のようになります。
「来たる22日から24日まで、地蔵尊の『内開』を行う予定です。久しく途絶えていたので、村々の信心の方々に開帳開催の旨を伝えてください。」
ここでいう「内開」とは、仏心寺の信仰圏である上記10か村を対象とした開帳を意味していたのではないかと考えられます。
また、文末には「夜の参詣は無用とお伝えください」との注意書きがあり、通常の開帳では夜間参詣も行われていたことが分かります。
なお、なぜ2通に分けて送ったのかは不明であり、今後の調査に委ねたいと思います。

▽最後に
今回紹介した開帳に関する史料は、展覧会会期中(12月7日まで)に限りご覧いただけます。通常は公開していない貴重な資料ですので、この機会にぜひご来館ください。

▽博物館特別展開催中 12月7日(日)まで
展覧会名:百発百中!?仏心寺の仏様
会場:歴史文化博物館企画展示室
開館時間:午前10時から午後5時まで(最終受付は午後4時30分)
休館日:月曜日・火曜日
※11月は全日開館
展示解説:11月30日(日)午前11時~、午後2時~
入館料:大人300円、子ども150円(町内在住者の方は無料)

■マンスリーコンサート
音楽好きが楽しく演奏するコンサートです。歌あり演奏ありの60分。気軽にお越しください!
時間:10:00から11:00頃
場所:ハーティーセンター秦荘大ホールロビー
入場料:無料

▽12/20(土)
★秦荘中学校吹奏楽部
★愛知高校音楽部
★エリオットさん

▽1/24(土)
★スターマイン
★吉田さん

※出演者や順番は変更になる場合があります。
※アルミ缶やペットボトルキャップ・使用済切手があればお持ちください。福祉作業所の運営資金にさせていただきます。