くらし [シリーズ人権を考える]人権を考えるセミナー

■「命の根っこにある人権〜ことほぎの心〜」
元愛媛県立学校人権・同和教育推進主任 繁桝(しげます)義一さん

◇相手を思いやり自分も大切に
市教育委員会は7月25日、中丹文化会館(里町)で第1回人権を考えるセミナーを開催しました。
講師の繁桝さんは、長年高校で教壇に立ち、人権教育に尽力。退職後も「人権の原点について思いを巡らしてほしい」と、優しい歌声と語りで講演活動を続けています。
繁桝さんは講演で「祝い」を意味する日本の中世の言葉「ことほぎ」(言祝ぎ・寿ぎ)を紹介。「先人たちは、相手の幸せを願う気持ちを伝えることで、自身にも幸福が訪れると思い使っていた」と話しました。
社会には、部落差別(同和問題)や女性、子ども、高齢者、障害のある人、外国人、性的少数者などへの人権侵害がさまざまな形で存在しています。こうした人権問題に対する正しい知識と理解を深めるとともに、相手を思いやり、自分も大切にする「ことほぎの心」を持って行動することが、誰もが生きやすい社会につながるのではないでしょうか。