- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府京丹後市
- 広報紙名 : 広報京丹後 2025年7月号(第256号)
今、全国で増え続けている「空き家」。
「実家を相続したけど誰も住んでない、どうしたらいいの」
「手続きや管理が難しそう」「古民家を何かに使えないか」
空き家について抱える悩みは人それぞれ。
昨年の京丹後市の調査では、市内に眠る空き家の数は約1,800あるとされ、何年間も放置されているものもあります。
一方で、すぐに住める・修理すれば住める空き家の数が全体の7割以上を占め、活用次第ではさまざまな可能性を秘めた「宝の家」とも言えます。
所有者や管理者には、適切に管理する“責任”がある空き家。
広報京丹後では、今年度「空き家」にスポットを当て
管理方法はもちろん、さまざまな取り組みや活用情報を紹介します。
この機会に一度、空き家について考えてみませんか。
■その(1)「空き家」を知ろう
▼空き家とは
居住その他の使用がないことが常態化している建築物のことで、人の出入りや水道、電気、ガスの使用状況などを総合的に見て、使用されていない状況がほぼ1年以上継続している場合に空き家と判断される可能性があります。
「倉庫として使っている」「1年に1度墓参りに帰る」などの理由で、空き家ではないという人もいますが、普段から人のいない・適切に管理されていない建物が増えると、地域の防犯や防災に影響を及ぼしたり、動物の住処となって近隣の家に迷惑をかけるかもしれません。また、人が住まないと家の風通しは悪くなり、気付かないうちにどんどん老朽化していきます。そうならないために、空き家は適切な管理と早めの相談が必要です。
▽ご存知ですか?空き家に関わる法改正
2023年の「空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)」改正により、適切に管理されていない「管理不全空家」についても所有者に指導などを行う対象となりました。指導に従わず勧告を受けると、固定資産税の軽減措置が受けられなくなります。また、2024年から相続登記が義務化され、相続したことを知った日から3年以内に相続登記することが法律上の義務となっています。
▽空き家のリスクを知っておこう
・ネズミや害虫など
・悪臭
・倒壊や外壁落下
・不法侵入
・枝のはみ出し
・景観の悪化
放置するほどリスクは高くなる
▼空き家のことは「空き家相談窓口」へ
市は、空き家の流通促進や空き家所有者などへの啓発を目的として、「京丹後市空き家相談窓口」を開設しています。
窓口は(丹後暮らし探求舎)に委託し、空き家や近い将来空き家になりそうな住宅の所有者、空き家になる前に何とかしたいと考えている人などに向けて、相談対応や伴走支援、情報発信、イベントを通じた啓発活動などを行っています。
「実家が空き家になった」「管理できなくて困っている」など、空き家に関する悩みならなんでも大丈夫。まずは、窓口へお越しください。ゆっくり話をしながら、空き家の状況や課題の整理を一緒にしていきましょう。
▽一般社団法人丹後暮らし探求舎
空き家に関する相談対応や支援などを実施。また、京丹後への移住相談や現地案内、交流会、セミナーなども企画。
問合せ:【電話】080-7430-5700
■空き家の活用例を紹介
思い出のある家を解体するのはなかなかできない。けど管理は難しい。さまざまな思いがある中で、「活用」という道を選んだ久美浜の空き家を紹介。リノベーションされた“古くて新しい”家は、新たな住人の思い出を紡いでいく。
▽移住地を探し「暮らしてみたい」と思える家に出会えた
都市部で一般企業に勤めていた経歴とは真逆の半農半Xの暮らしがしたかったという髙田さん。府内で移住地を探し、久美浜のこの物件にたどり着く。「昔ながらの太い梁やおくどさんに魅了され、ここに決めました。納得いく家に出会えたと思います。DIYが好きなので、直せるものは直しながら使ってますよ」と笑顔で話す。