くらし [特集]市バス”市民の足”としてこれからも走り続ける市バスをみんなで支えよう(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県神戸市
- 広報紙名 : 広報紙KOBE 2026年(令和8年)2月号
いま、全国の路線バスは、公営・民間を問わず減便や廃線が続き、存続の危機に立たされています。神戸市バスもその例外ではありません。暮らしに欠かせない公共交通をこの先も守っていくため、交通局でもさまざまな取り組みを進めていますが、市民の皆さんの協力も欠かせません。市バスを未来へつなぐため、できることをぜひ一緒に考えてください。
■市民の足の“いま”を知ろう 市バスを取り巻く厳しい現状
◆震災前に比べて利用者が約52%減
震災前と比べると、利用者は約半分に減っています。コロナ前の2019年と比べても、人口減少や働き方の変化などの影響で、約13%(約2.4万人)の利用者が減っています。
◆燃料の価格は20年で約44%増(※)
市バスは全468両を動かしているため、燃料の高騰の影響を大きく受けます。また、古いバスの買い替え(1両約2,700万円)など、整備・維持に多くの費用がかかり、経営の大きな負担に。
※軽油1Lの平均価格(2005年104.2円→2025年149.6円)より算出
◆市バス運転士のうち50歳以上が64.6%
全国水準でも、大型二種免許の保有者の59.8%が60歳以上という状況です。市バスでも、利用者減や将来的な運転士不足も見据え、限られた車両や人員を本当に必要なところに配分しなければなりません。
◆全86路線のうち74%が赤字
2024年度は全86路線のうち黒字は22路線だけで、64路線が赤字でした。その営業運行における赤字額は約12億円にもなり、黒字路線の利益だけではまかなうことができません。また、運転士不足も深刻です。こういった厳しい現状を改善するため、路線やダイヤの見直しは待ったなしの状況です。

◆知ってほしい、お金の話
◇時刻表のこの数字って何? 営業係数
バス停の時刻表に書いてあるこの数字は「営業係数」です。これは、その路線が100円の収入を得るのにどれだけコストがかかっているかを表す数字。100未満なら黒字、100を超えると赤字という意味です。市バス全体の2024年度の営業係数は113で、赤字でした。
◇利用者減が、経営を直撃 市バスの収入
市バスの収入のほとんどは、運賃です。つまり、利用者の減少が、経営悪化に直結します。赤字は、交通局の他の事業の収益に加え、補助金でカバーしています。経営の安定に向けて、一層の経営努力を続けます。
◆市民の皆さまに支えられています
・交通局長 城南雅一
いつも市バスにご乗車ありがとうございます。現在市バスを取り巻く環境は、人口減少やコストの高騰、全国的な運転士不足という大変厳しい状況にあります。“市民の足”としての市バスを守っていくためには、乗車実績に応じた適切な路線・ダイヤに見直していかなければなりません。ご理解をいただくとともに、皆さん、ぜひ乗って支えてください。
■市バスの未来のために私たちにできることとは?
◆交通局の取り組み
◇みんながベンリに、経営もスマートに。路線・ダイヤを効率化し、コストを削減します。
・ムダを減らして効率よく
(1)1長大路線を短縮
利用状況のデータをもとに、距離が長い路線はいくつかの路線に分けるなどして、運行のムダを抑え、効率よく走らせていきます。
・重複ルートを見直し
(2)鉄道に平行した路線の廃止
JRや私鉄などを利用できる区間については、バスと重なる部分を見直し、運行コストを抑えるために路線を廃止していきます。
・電車との乗り継ぎで運行をスリムに
(3)最寄り駅への アクセスを強化
バス路線上に、複数の鉄道駅がある場合は、バスは一つの駅まで運行し、他の駅へは電車に乗り継いでもらうことで、運行を効率化します。
・空気を運ばず、人を運ぶ
(4)乗車人数の適正化
2タッチデータを分析し、乗車需要にあわせた路線の効率化やバスの運行本数を調整するなど、1便当たりの乗車人数を、ある程度確保できるように適正化しています。
◆市民の皆さんへのお願い
◇一人ひとりのもう少しの利用で、市バスをずっと!
在宅勤務の広がりや移動スタイルの多様化もあり、コロナ後も乗客数はまだ十分に戻っておらず、厳しい経営が続いています。ですが、市民の皆さんが、今よりも少しだけ多く利用するだけで、安定して走り続けることができるのです。
◇乗るだけで目的地へ!観光やアクティビティに
・乗り継いで、ぐるり 八社巡り
昔から節分に厄除けのため八つの神社を巡拝する風習があり、市バス・地下鉄なら1日で巡ることができます。御朱印帳は二次元コードからダウンロード可能。
・登山口まで、一直線!登山
六甲山や摩耶山へは、鉄道駅から市バス1本で登山口へアクセス可能。バスなら行きは体力が温存できて、下山時は疲れた足もラクラクです
◇こんなとき、やっぱりバスがいいね!
・冷暖房が効いて年中快適
・坂道だってラクラク
・車いすにも優しい
・雨の日でも濡れずに安心
