文化 〔公開15周年〕旧三木家住宅においでよ!
- 1/45
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県姫路市
- 広報紙名 : 広報ひめじ 2025年9月号
林田町にある「旧三木家住宅」は、江戸時代初期に建てられた林田藩大庄屋(※)の屋敷です。平成22年に一般公開を始めてから今年で15周年を迎えることを記念し、各種イベントを開催。貴重な文化財である本住宅の魅力をご紹介します。
(※)江戸時代、複数カ村の庄屋を取りまとめた村の役人
■01 歴史に裏付けされた価値
三木家は、英賀保にあった英賀城の主・三木氏の出自と伝えらえています。天正8(1580)年、羽柴(豊臣)秀吉による播磨侵攻で英賀城が落城し、一族は各地へ散り散りに。三木家は林田に拠点を移し、江戸時代を通して林田藩の大庄屋を務めました。
本住宅の建築時期は江戸時代初期と推定され、残存する民家としてはかなり古いもの。県下で年代が推定できる最古の大庄屋建築です。この時代の大庄屋屋敷が残っていることは県内でも珍しく、民家史上、非常に高い価値を有しています。
■02 県の重要文化財
平成2年に、主屋ほか6棟の建物が兵庫県指定重要有形文化財となりました。また、古文書が5,068点、古絵図が10数点残されており、そのうち6点が附(つけたり)指定を受けています。
※附指定…文化財本体に関連する物品や資料等を本体と併せて文化財指定すること
■03 こだわりの保存修理工事
平成10年度から21年度にかけて行った保存修理工事では、建築当時の古材を丁寧に取り外し、細竹の1本に至るまで調査点検を実施。腐朽している部分だけを取り替えるなど、可能な限り建築当時の状態を保存し、文化財としての価値を後世に継承しています。
■04 充実のイベントandガイド
端午の節句や七夕飾りなど、親子で楽しめるイベントを季節ごとに開催しています。さらに、本住宅の建物を会場にした文化財活用講座(本誌19ページ)も。
また、地元の観光ボランティアガイドや、林田中学校の生徒によるジュニアボランティアガイドが、本住宅をはじめとする林田の魅力をご紹介!楽しい時間を一緒に過ごしませんか?
■旧三木家住宅
所在地:林田町中構74
公開日時:金~月曜日、祝日 午前10時~午後4時
(入館は午後3時半まで)。ただし、12月28日~1月4日は休館
入館料:
・一般310円
・高校・大学生210円
・小・中学生100円
問い合わせ:旧三木家住宅
【電話】261-2338
■教えて!ジュニアボランティアガイドさん!
旧三木家住宅では、林田中学校の生徒19人がジュニアボランティアガイドとして活躍中!今回は、そのうちの10人にお話を伺いました。
▽活動の様子
本紙写真をご覧ください。
▽ボランティアガイドを始めた理由は?
・もともと歴史が好きで、旧三木家住宅や林田の歴史をもっと知りたいと思ったから
・旧三木家住宅のことを外部の人にも知ってほしいと思ったから
・人前で話すことが苦手なので克服したいと思ったから
・家族もボランティアをしていて、その姿が楽しそうだったから
▽旧三木家住宅のここがオススメ!
・全部!建物も、歴史も、全部が魅力的です
・やっぱり北湯殿です。江戸時代の蒸し風呂が残っている民家は、ここと奈良県の中家住宅だけ!
・井戸が隠れた名所です。深くて、水が枯れていないことに皆さん驚かれるので、ここを案内するのが好きです
メンバーの皆さんはとても意欲的でした!ジュニアボランティアガイドは月1回活動中。ぜひ訪れてみて♪
▽今後の活動日
・9月13日(土)、10月25日(土)、11月15日(土)、12月13日(土)
・8年1月17日(土)、2月21日(土)、3月14日(土)
■15周年記念イベント
※いずれも入館料が必要
▽観月会 月あかりコンサート
日時:9月23日(祝) 午後6時~(開場は午後5時半)
内容:林田町出身の、東京交響楽団第2バイオリン主席奏者・清水泰明さんと、元東京交響楽団主席チェロ奏者・西谷牧人さんによるコンサート
定員:150人(当日受け付け、先着順)
▽渡辺うめ人形展 あぜみちの詩(うた)
期間:9月26日~10月20日の公開日
内容:農民人形作家・渡辺うめさんの手がけた人形が、11年ぶりに三木家に帰ってきます
▽「能楽」ちょい学び
日時:10月12日(日) 午前10時半~正午、午後1時半~3時
内容:国重要無形文化財保持者で、姫路藩御用能楽師の江崎欽次朗さんが、能楽について語ります
定員:各回80人(当日受け付け、先着順)
問合せ:文化財課
【電話】221-2786