くらし 【特集】令和7年度 施政方針(1)

5月22日、宝塚市議会で森臨太郎市長が市政運営に向けた基本的な考え方と今年度の主な施策を示す施政方針を表明しました。その概要をお伝えします。

世界は今、気候変動や地域紛争、少子高齢化、物価高騰など、大きな変動期を迎えています。宝塚市も重大な分岐点に立つ今こそ、私が公約に掲げた「ひとりひとりにやさしい、ささえあいのまち宝塚」という目標を見失うことなく、市政の軸を貫くことが重要です。その実現には、これまでの経緯や現状を丁寧に分析・評価し、市民の皆さんや専門家の力を結集して、中長期的な視点を持って改革を進めていく必要があります。
また、新しいものを次々と導入するのではなく、さまざまな人の意見や経験、データや質の高い情報を生かし、十分な分析と検討を重ねた上で、自然や歴史ある資源を最大限活用することが、新しい宝塚への道しるべとなります。
その中で、私は宝塚市長として、次の3つの政策の柱を掲げ、市政運営に取り組みます。

森 臨太郎

(1)いのちを守るまち
市立病院の建て替えについては、医療、福祉、介護、保健に係る事業を総合的に改革する好機と捉えています。その実現に向けて、医師としての経験やつながりを生かし、それぞれの資源のネットワークを構築したいと考えています。
例えば、医療と保健の連携による健康増進の取り組みのように、各分野を緊密に連携させるとともに、民間との連携強化も同時に進めることで、市民の命と健康を守る機能をより一層高めます。
また、ネットワークの構築によって運営効率が高まることは、大きな財政負担となっている市立病院の経営改善とともに、行財政改革にも寄与することが期待されます。

(2)暮らしを支えるまち
子育て支援や高齢化、まちづくり政策の知識と経験を生かし、全ての世代が安全に、安心して自分らしく暮らせる環境を整備します。具体的には、乳幼児期から青年期まで各ステージの子どもとその家族を地域で温かく見守ることのできる環境作りや、公共交通のあり方の検討、老朽化が進む公共の施設やインフラの適切な維持管理や活用策の創出にも取り組みます。

(3)未来につづくまち
市民参加型の行財政改革の経験を生かし、一人一人が「わたしたちの創ったまち宝塚」と実感できるよう、市民の皆さんとの定期的な対話の場を設けます。また、市の財政において大きな割合を占める民生費を含む全ての事務事業を公平・公正・透明に整理しつつ、市の施設を活用した賑わい創出や経済循環を活性化するための施策も推進します。

以上の3つの柱を踏まえ、私たちの宝である子どもたちが、それぞれの個性が尊重されながら健やかに成長し、誇りや夢、希望を持って社会生活を営み、ありのままに自分らしく生きる。そして、歴史ある文化と豊かな自然に包まれながら、終(つい)の棲家(すみか)として安心して暮らすことができる。そんな宝塚を、皆さんと創っていきたいと考えています。

■市民と市長の対話ひろば
〜もりりんと語ろう、宝塚市の未来〜
市の方向性を決める重要な課題について、定期的に、市民の皆さんと市長が対話する場を設けます。ぜひご参加ください(申込不要)!
※詳細は本紙二次元コードまたは本誌7月号をご覧ください

◇7月のテーマ
「ひとりひとりにやさしい、ささえあいのまち宝塚」
日時:7月(1)12日(土)(2)17日(木)(3)24日(木)(4)30日(水)
場所:(1)中央公民館(2)西谷会館(3)東公民館(4)西公民館
一時保育・手話通訳・要約筆記:あり

問合せ:市民相談課
【電話】77・2003【FAX】77・2086

■令和7年度 予算案
一般会計948.2億円(前年度比+42.7億円)

令和7年度の一般会計の予算規模は948.2億円で前年度当初予算と比較すると42.7億円の増となりました。
歳入では、基金のとりくずし額などの減により繰入金が減少した一方、国庫支出金や市債の増加を見込んでいます。
歳出では、都市計画道路競馬場高丸線整備事業の減などにより土木費が減少した一方、児童手当事業、自立支援事業、施設型等給付事業などの民生費の増加や新ごみ処理施設整備事業、予防接種事業などの衛生費の増加を見込んでいます。
※予算額は令和7年度6月補正予算後の金額で表示しています

※四捨五入により合計は一致しません

主な事業は本紙4〜5面

問合せ:企画政策課
【電話】77・2001【FAX】72・1419