子育て 保健・医療・福祉のサポートネットワークケアステーションかんざきだより

◆果報は寝て待て 子どもの成長は練(ね)って待て!?
ケアステーションの療育に参加している小学生のAくんは、昨年度まで送迎の車を降りてから療育室までほとんど歩くことなく、たびたびスタッフにおんぶされて移動していました。学校での給食の後、送迎車に乗り、車に揺られている間に睡魔が襲ってくるのでしょうか、お友だち全員が送迎車から降りた後、目をつむったまま、おんぶされて行く事もありました。たまに、目を薄っすら開けて出迎えのスタッフをチラッと確認している事もありましたが…(笑)。
利用当初は、本当に眠たくて寝てしまう事が多かったと思いますが、徐々にAくんの中で習慣化され、おんぶされて療育室に行く事が当たり前になっているようでした。そのような状況が1年くらい経とうとしていましたが、3学期のある日、「次の学年になったら歩いて療育室に行く!」と宣言しました。
4月になり、新年度の利用日が来ました。Aくんは約束通り歩いてくるかな?と期待半分、不安半分の気持ちで待っていると、なんと送迎車から1番に降りて歩いてきているではありませんか!!そして、いつも閉じていた目もぱっちりと開いてこちらに歩いてきています。彼の成長した姿、そして約束通り行動できた姿を見て、思わず心の中でバンザイしてしまいました。
「子どもの成長は、待つ事も大事」と言われますが、Aくんを見て本当にそうだなと思いました。子どもの様子を伺いながら時期を練って待つ。大人が口うるさく言うのではなく、子どもを信じてやる気になるまで待つ事も必要だと感じました。今回の出来事は、Aくんにとっても自信につながったと思います。子どもの小さな成長や頑張りを大人が見つけ「すごいね!」「頑張ってるね!」と認める事がやる気や自信につながっていきます。これからも、たくさんの可能性を持っている子どもたちの成長を保護者の方々と見守っていきたいと思います。

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