健康 市民医学講座 NO.252

◆若年者の薬物依存
今治市医師会 平田 勝豪
この数年、比較的大規模な土地が整備され工事が始まったと思ったら、結局ドラッグストアが建っていたという経験を皆さんされているのではないでしょうか?
国の社会保障費抑制政策と呼応するかのように全国規模でドラッグストアの新設が急ピッチで進んでいます。それに伴い10代・20代の若年者のOTC医薬品(Over The Counter「カウンター越しに販売される」医薬品)による薬物依存や自殺企図も増え、社会問題になっています。
これまで薬物依存を形成する薬物というと、覚醒剤や大麻などの違法薬物の割合が多かったのが、現在は風邪薬や咳止め・鎮痛薬などの誰でも手に入る一般大衆薬の割合が増え、また薬物依存の年齢層も若年化しているのが現状です。
このことを踏まえ、2025年から医薬品医療機器等法に基づき、乱用の恐れがある咳止めや風邪薬を指定濫用防止医薬品として位置づけ、販売時に年齢確認や購入理由・数量制限などの販売規制を強化する制度を確立することになりました。
学校や家庭・職場で孤立し悩み、現実逃避手段として自傷行為や薬物依存やSNS依存に至っているケースが増えています。一人で悩まず専門機関を受診し、何をどうすれば現実世界に適応していけるのか一緒に考えていきましょう。

※このコーナーの記事は今治市医師会広報委員会のご協力によるものです。