くらし 今治市合併20周年ー再発見ー

このコーナーでは、合併20周年記念事業の中で、地域の皆さんから挙がった印象的な今治のスポットをご紹介。今回は、桜井地区の案内をしてくれた今治東中等教育学校生の取り組みを取材しました。

■生徒のアイデアで挑むまちづくり
実は、桜井漆器の商売が今のクレジット払いの起源になったといわれているんです――
ユニークな解説で聞き手を引き込むのは、今治東中等教育学校生たち。総合学習で地域のことを学んだ成果として、“桜井ツアー”を多くの人に披露してきました。
「桜井を好きになってもらおうといっぱい練習しました。地域の飲食店がツアーのためのメニュー作りに協力してくれて、地元の人と一緒に形作ったツアーになりました」と、達成感を語ります。
同校では他にも、地域に根差したさまざまな活動をされてきました。桜井の魅力発掘隊として活動した生徒は、若い世代が漆器に親しみを持てるように工夫した体験型商品を地域の漆器店とコラボ開発。防災マップにあまり親しみが持てないと感じた生徒は、桜井の魅力を紹介しながら危険箇所も知らせる複合マップを作成。「たくさんの人が地元のことを教えてくれたおかげで活動できました。今では自分たちの方が桜井のことを知っているかも」と笑います。美術部の生徒は、綱敷天満神社の絵馬堂の復活を手伝い、巨大な巳(へび)の絵馬を奉納。「これからも後輩に受け継がれて、絵馬が増えたらうれしいです」
総合学習が大きな糧とやりがいになったと生徒たちは話します。地域の大人と生徒が関わり合い、新たな価値が生まれる桜井地区。これからの動きも注目です。