くらし 空き家活用のススメ

増え続ける空き家。活用が少しずつ広がっています。その事例を紹介します。

■購入費用を抑えてこだわりのマイホーム
田中数馬さん
2年前、青峰にある築51年の空き家を購入。リフォームして家族4人で住んでいます。実家より古く、両親は驚いていましたね。
購入とリフォーム費用を合わせても新築よりかなり安くできました。リフォームの一部は、市の補助金を活用しています。

◇リフォームで理想のカタチ
客間と居間だった2部屋をひとつにしてリビングにしました。家に友達をたくさん呼びたいと思っていたので、大満足な広さです。水回りも新しくして、使い勝手がよくなりました。この広さの敷地と住宅を新築で購入するのは難しかったと思います。

◇元の建物の良さを生かして
古い建物ならではの風合いも気に入っています。キッチンの窓は、柄が入った昭和型板ガラス。ぜひ残したかったので、内窓をつけて断熱効果を上げました。他にも、庭を一望できる縁側は板を張り替え、食事などを楽しめるようにしました。
空き家の活用は、自分たちの思うように作り変えることができるし、元の建物の良さを生かすこともできる。そういうのも楽しかったですね。

■管理が難しくなった空き家を庭付きシェアハウスに
半田啓祐さん、半田満さん
御井町の住宅地に建つ築46年の住宅。持ち主は、実家をこのままにしたくないと悩んでいました。そんな中、僕たちが活用することを提案。改修し、庭付きシェアハウス「ウメニワ」として生まれ変わりました。

◇自慢の庭を生かして
この住宅の自慢は広い庭ですが、すっかり荒れ果てていました。まずは庭からだと思い、大学生などの力を借りて、草や木を伐採し、きれいに。広いので、家庭菜園やバーベキューもできます。入居者や地域の人の交流の場にしたいですね。

◇そのまま借りて自分たちで
住宅は、雨漏りの修理や個室を作るなど改修しました。費用は僕たちの負担ですが、その分、家賃を抑えてもらえました。
空き家を貸す、というと、持ち主が改修して貸し出す方法が多いです。けれど、あえて古い住宅をそのまま借りて、DIYなどで自分好みに改修したいという人もいます。空き家の活用方法はさまざま。大切な家をそのままにせず、ぜひ生かしてほしいですね。

◇思い出の実家を残せた
関東地方に住んでいて、実家の管理が大変でした。改修しないと借り手がいないと思っていましたが、費用がかかるので、悩んでいました。半田さんたちが大切な庭も生かした形で活用してくれて、感謝しています
「ウメニワ」の持ち主 Aさん

■空き家への支援あります
市は、空き家を活用するための支援策をそろえています

◇久留米市空き家情報バンク
売ったり、貸したりしたい戸建て空き家の情報を登録。ホームページなどで利用希望者に物件を紹介しています

◎詳しくはこちら
※QRコードは本紙P.4をご覧ください。

◇リフォーム助成
戸建て空き家をリフォームして自分が住んだり、貸したりする場合の工事費用の一部を助成します
助成額:対象経費の2分の1以内。上限30万円。(居住誘導区域の場合は最大50万円)
対象工事:外壁、屋根、間取り変更、キッチンなどの改修
条件:工事費が10万円以上であること、市内の事業者に発注すること

◎詳しくはこちら
※QRコードは本紙P.4をご覧ください。

■空き家を放っておくと・・・?
空き家の放置はリスクやデメリットばかり。適切に管理しましょう

◇2億円の損害賠償!?
管理が不十分な空き家は、火事になる恐れや、外壁などの落下や建物の倒壊などにつながります。人や周囲の建物に被害が出た場合、所有者の責任に。多額の損害賠償額が発生することがあります。賠償額が2億円に上るというケースも

◇固定資産税が4倍!
令和7年度から、管理が不十分な空き家の所有者に対し、市が勧告します。「管理不全空家」として勧告されると、土地にかかる固定資産税の軽減措置(住宅用地特例)が受けられなくなり、固定資産税が最大で約4倍に

問い合わせ先:住宅政策課
【電話】0942-30-9139
【FAX】0942-30-9743