- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県筑紫野市
- 広報紙名 : 広報ちくしの 令和7年12月号
■其の百二十
古代人(こだいじん)のセンスと歴史(れきし)
「これは何だ?」発掘調査では不思議な形をしたものが出土することがあります。
これは角坏(かくはい)という土器の一種です。隈・西小田遺跡にあった小型の前方後円墳から出土しました。発掘調査では、たまに「とある形」を模倣(もほう)したものが見つかることがあります。角坏は、朝鮮半島東南部の新羅(しらぎ)から加耶(かや)方面での出土が知られており、国内では数点しか出土していません。
元々、ユーラシアでは、古くから牛やヤギなどの角を器として利用していました。西アジアなどで、こういったものが土器で作られはじめ、東の朝鮮半島へ伝わります。
隈・西小田遺跡や原田周辺では、朝鮮半島から影響を受けた遺跡や遺物を少なからずみることができます。
その一つである角坏は日本製であることから、朝鮮半島から「形」の情報を得た人物が作り、また周辺にいたことが分かります。
考古学は、形ひとつでさまざまな背景を見ることができ、古代の人々のセンスも垣間見ることができるのです。
問合せ:文化財課
