文化 あけてみよう! 歴史のとびら 196

■大野城心のふるさと館のおすすめ(25)
◇江戸時代の古文書初公開!
市内に伝来する江戸時代の古文書のことを知っていますか。
大野城心のふるさと館では、地域文化財展として、実物の古文書を展示する展覧会を開催します。市指定有形文化財の「髙原家(たかはらけ)文書(もんじょ)」「染原家(そめはらけ)文書(もんじょ)」と福岡県指定有形文化財「竹田家(たけだけ)所蔵(しょぞう)文書(もんじょ)」を含む竹田家文書の中から、選び抜いた古文書を展示します。
さて、「染原家文書」のなかに『染原卯助(そめはらうすけ)嫡同卯平中年迄(ちゃくどううへいちゅうねんまで)連年日記(れんねんにっき)』という日記があります。一年ごとに米の収穫量や天候のほか、とくに印象的な出来事が記録されています。
文政(ぶんせい)5年(1822)には、染原卯助(そめはらうすけ)さんが病気療養のため、湯平温泉(ゆのひらおんせん)(現在の大分県由布市)で保養したとあります。大野城市から湯平温泉までを「おおよそ32里(約125km)」と記していますが、現在のように高速道路や自動車もなかったので、おそらく徒歩で向かったのでしょう。「往来(おうらい)見物所(けんぶつしょ)多し」のとおり、龍門(りゅうもん)の滝などを観光しながら湯平温泉に到着したようです。20日ほど滞在したあと、帰り道も由布岳(ゆふだけ)や宇佐八幡宮(うさはちまんぐう)などの名所を観光しています。
「所々(ところどころ)見物難所(けんぶつなんしょ)書く暇(いとま)あらず」とあり、実際にはたくさん観光してきたことがうかがえます。現在の基準で考えると、病気保養のためのリゾート休暇のようで、とても贅沢な時間を過ごしていて、うらやましいですね。
記録された江戸時代の様子を少し紹介しました。展示では古文書から分かる江戸時代の大野城市に生きた人々のさまざまなエピソードを紹介しますので、お楽しみください。

◇地域文化財展「記録された日常―市内に伝わる江戸時代の記憶―」
会期:1月17日(土)〜3月15日(日)

問い合わせ先:心のふるさと館ミュージアム担当
【電話】558-2208