くらし 男女共同参画コラム

■わたしにもできる!男女共同参画の第一歩
「男女共同参画」と聞くと、堅苦しく感じる人もいるかもしれません。けれども、男女共同参画は私たちの生活全体に関わることであり、一人ひとりの心がけや行動から始められることがたくさんあります。
たとえば、家庭内での家事や育児。家事等の分担というと、しばしば「できる人/気づいた人がやればいい」などといわれます。けれども、これまで男性よりも女性に対して「家事や育児を担うこと」「細かいことに気がつくこと」が要求されてきたため、「できる人/気づいた人がやる」では、結局女性が負担することになりがちです。
2023年度に実施した町民意識調査では、「男は仕事、女は家庭」という考えに『同感しない』人(65.8%)が『同感する』人(33.9%)を大きく上回った一方で、家庭での「掃除、洗濯、食事の支度などの家事」の分担は「主に妻」が6割以上を占めていました。意識の変化を行動につなげるには、もう一歩踏み込んで「できないことにもチャレンジする」「気づかなかったことに目を向ける」ことや、「自分がやったほうが早いと思っても任せる」ことも必要でしょう。
また、日本では、政治・経済分野で指導的地位につく女性が少なく、それがGGGI(※1)の順位の低さ(148カ国中118位(2025))の大きな要因にもなっています。地域の役職等においても女性リーダーがまだまだ少ないのが現状です。しかし、高齢者や子どもの見守り、災害対策などの地域の課題に対応するには、介護や子育ての経験がある人など、多様な人が意思決定に参画することが大切です。
2025年3月に策定された「第2次粕屋町男女共同参画計画」では、「地域の人材発掘と育成」を重点的な取組の一つに掲げています。しかし、意識調査では、地域活動で「会合のお茶出しや片付けなどは女性」「自治会長には男性を選ぶのが当然という雰囲気」などが高く、「リーダーは男性、雑用は女性」といった役割分担があることがうかがえます。役職等を引き受けることに、「知識や経験に不安がある」「責任が重い」などの理由でしり込みをする女性も多いようです。
近年、地域活動の担い手不足も深刻化しつつあります。意欲のある人には、性別や年齢に関わらず積極的にリーダーを引き受けてほしいと思いますし、それをサポートする体制づくりに向け、地域の慣習や活動内容、活動時間の見直しなどに取り組むことが、誰もが安心して暮らせるまちづくりにつながります。
もちろん、男女共同参画を進めるには国や自治体の取組が何よりも重要です。一人ひとりが社会の制度や政治に関心を持つこと、正しい知識や情報を得るために学ぶこと、気になることがあればそれを誰かに話してみる…。日々の生活の中で、あなたが踏み出す小さな一歩が、粕屋町の、そして社会全体の男女共同参画を前に進める力になっていくはずです。

NPO法人福岡ジェンダー研究所理事
粕屋町男女共同参画審議会会長 武藤 桐子

(※1)GGGI…グローバル・ジェンダー・ギャップ・指数。世界経済フォーラムが毎年発表している、各国の男女間にどれだけの格差が存在しているかを示す指標

問い合わせ:粕屋町地域共創課
【電話】938-0173