- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県熊本市東区
- 広報紙名 : くまもと市政だより 東区版 2025年5月号 Vol.925
◆木山往還(花立往還)の追分石
昔の主要道路だった木山往還と佐土原からの道との交差点に、「右すなとり、左ぬやま津」と刻まれた高さ109センチ幅35センチの追分石があります。追分石とは、街道が分かれる道しるべとして建てられた石のことです。ちょうど、桜木4丁目と益城町広崎との境にあるこの追分石は、かつて2つに割れ、2メートルの高土手に横たわっていましたが、現在はきれいに復旧されています。
木山往還は、地域によって呼び名が異なっていました。
熊本方面から見た呼び名は「木山往還」、木山側から見た呼び名は「熊本往還」、花立地域の方々からは「花立往還」と呼ばれていたそうです。
追分石から木山方面に進むと、道路の真ん中に猫伏石(ねこぼくいし)という大きな石が現れます。この石には、怪力の持ち主、横手五郎の逸話があります。五郎が城の土台に使用する石を西原村の河原から持ち帰る際、石を包んでいた猫伏という敷物が破れてしまい、手に持てない残りの石を置いていってしまいました。以来、誰も動かすことができずそのままにしてあるということです。木山往還が現在も道路として利用されていること、その当時も人々の往来を見つめていたであろう追分石が、今でも人々を見守っていることを思うと、なんだか感慨深いですね。
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