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■上天草高校3年 川瀬かつらさん 池田徒軌(とき)さん~ウエイトリフティング全国高校選抜大会で快進撃~

3月27日(木)、石川県の金沢市総合体育館で行われた令和6年度第40回全国高等学校ウエイトリフティング競技選抜大会で、上天草高校3年生の川瀨かつらさんが女子59キロ級で優勝(規定2種トータル※)し、同校の3年生の池田徒軌さんが、男子89キロ級で4位(規定2種トータル)に入賞しました。ウエイトリフティングの競技で、上天草高校の生徒が全国で優勝するのは史上初の快挙です。
※スナッチ・クリーンとジャークの合計

▽池田徒軌さん(17歳) 大矢野町登立
「ストイックな未来のオリンピアン」
上天草高校のウエイトリフティング部員の中で、最も重いウエイトを持ち上げていた池田さんは、今回の大会で4位入賞という結果にも満足しておらず、「メダルを獲りたかった。」と静かに悔しさを滲ませていました。
もともと中学校で柔道部に入っていた池田さんは、中学3年生のときに、ウエイトリフティングをしていたお兄さんの影響で自身もこの世界に飛び込み、部活の練習が休みの日でも自宅で筋トレに励むストイックさと向上心で、地道な練習を重ね、全国クラスの選手に成長しました。
ウエイトリフティングという競技は、体への負担が大きく、関節の故障や肉離れのような怪我に合うことも少なくありません。池田さんは、普段のトレーニングに加え、柔軟体操を欠かさず行うことで、怪我をしない体を作り、大会で100%のパフォーマンスを出すことを意識しているそうです。
次の目標は、「インターハイで絶対優勝したい。そして、将来はオリンピック選手になりたい。」と大きな夢を話してくれました。

▽川瀬かつらさん(17歳) 大矢野町中
「自己新で全国優勝!本番で見せる勝負強さ」
「優勝できてうれしかった。」と少し照れながら話してくれた川瀬さんは、普段は、ドラマやアニメを見るのが好きな女子高生ですが、競技のときは、静かに闘志を燃やすアスリートに変わります。そんな川瀬さんが競技を始めたきっかけは、小学校6年生のとき、お母さんと一緒に上天草高校のウエイトリフティング部の練習を見学したことがきっかけだそうです。記録が伸びることにやりがいを感じ、大会でも結果を残し続け、中学生のときに全国チャンピオンになり、高校でも今回、全国優勝を果たすことができました。川瀬さんは、今回の大会で、初めてジャークで94キロをクリアし、自身の最高記録を更新して逆転優勝という勝負強さを発揮しました。勝負強さの秘訣について、「本番で100%の力を出すために、大会前日に試合会場を訪れ、会場の写真を撮って、自分が競技するイメージをしておく。」と大会前のルーティンがあることを教えてくれました。
川瀬さんは、次の目標について「今年の夏に開催されるインターハイで優勝すること。記録も更新していきたい。」と話してくれました。

▽上天草高校ウエイトリフティング部
上天草高校のウエイトリフティング部は現在部員3名(令和7年4月1日時点)で、みんなで声を掛け合いながら、記録を伸ばせるように日々頑張っています。
当部は、過去にも全国大会で上位入賞者を輩出してきた全国有数のウエイトリフティング強豪校で、全国大会で結果を残すことを目標にしています。
練習には、川瀬さんたちのように高校入学前から参加ができますので、現在中学生で、興味がある人、体力に自信がある人は、上天草高校内の練習場まで見学にお越しください。

▽監督からのメッセージ
上天草高校部活動指導員 海崎良仙(よしのり)さん
賞の獲得おめでとうございます。
2人のすごいところは、練習熱心で、目標がしっかりしているところです。部活での練習はきつかったと思いますが、地道に今日まで続けてきた成果が、今回の結果につながったと信じています。これからも2人の目標達成を後押しできるよう指導していきます。

※「川瀬」さんの「瀬」、「海崎良仙」さんの「崎」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。