くらし ほじょ犬のこと、ご存じですか?

みなさんは、障がいのある方と一緒にまちを歩いている「盲導犬」などと書かれたハーネス(胴輪)をつけた犬を見かけたことがありますか?
その犬たちは「ほじょ犬」(パートナー)といい、障がいのある方(ユーザー)の自立と社会参加を助ける大切な役割を担っています。

ほじょ犬は、目や耳、手足に障がいのある方をサポートする「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」のことです。障がいのある方が自立と社会参加をするための大切なパートナーです。
身体障害者補助犬法に基づき、必要な訓練を受けています。
また、ユーザーはほじょ犬の衛生・行動管理をしっかり行っているので、社会のマナーを守り清潔にしています。

※ユーザーがほじょ犬を同伴して施設等を利用するときは、いつでもほじょ犬であることを示せるように、犬種、認定番号、認定年月日等を表示しています。


▽聴導犬(ちょうどうけん)
聞こえない、聞こえにくい人に必要な生活音を知らせます。玄関チャイム音、メールやFAX等着信音、赤ちゃんの泣き声、車のクラクション等を聞き分け教えます。“聴導犬”と表示しています。

▽盲導犬(もうどうけん)
見えない、見にくい人が安全に歩けるようにサポートします。障害物を避けたり、立ち止まって曲がり角や段差を教えたりします。ハーネス(胴輪)をつけていて、“盲導犬”と表示しています。

▽介助犬(かいじょけん)
手や足に障がいのある人の日常生活動作をサポートします。物を拾って渡したり、指示したものを持ってきたり、脱衣の介助を行います。“介助犬”と表示しています。

■もっと知りたい!ほじょ犬(Q and A)
Q.まちでほじょ犬を見かけたら?
A.まちでハーネスを付けたほじょ犬はお仕事中です。食べ物を与えたり、触るなどの気を引く行為は避けて、温かく見守りましょう。
ユーザーが困っている様子のときは、ユーザーご本人に話しかけてあげてください。

Q.ほじょ犬は、なぜめったに吠えないのですか?
A.ほじょ犬が吠えると、ユーザーも安全に歩くことができません。そのため、穏やかな性格の犬を選んだうえで、噛んだり、吠えたりしないように、特別な訓練を受けているのです。

Q.ほじょ犬は、何歳まで働くのですか?
A.ほじょ犬は2歳ごろから10歳まで約8年間働きます。引退した後は、引退犬ボランティアのもとで余生を送ります。寿命は一般の犬と変わりありません。

Q.ほじょ犬は、外出先でどのように排せつ(おしっこやうんち)をするのですか?
A.主にワンツーベルトという器具を使って、周りを汚さないように排せつしています。ユーザーからの指示がないと排せつしないように訓練されていますが、ユーザーは、ほじょ犬が適切に排せつできるように管理しているため、我慢して辛い思いをしているということはありません。

■上天草市で活躍するほじょ犬の紹介
▽山崎睛雄さんとエラちゃん(大矢野町)
「ほじょ犬がもっと当たり前に受け入れられる社会になるように」
山崎さんは、令和6年11月から盲導犬の訓練を終えたエラちゃんと一緒にユーザーとパートナーとして暮らしています。
エラちゃんは、熊本県に6頭しかいない盲導犬の1頭で、賢くて、温厚な性格で、甘えん坊な1面もある北海道生まれのラブラドールレトリバーのメスです。
山崎さんは、「いつかは、エラちゃんと一緒にコンサートに行ってみたい。」と話されていました。そして、さまざまな施設や場所で、もっとほじょ犬が温かく受け入れられるように社会が変わることを願われていました。
もっとほじょ犬への理解や周知を進めて、障がいのある方とほじょ犬が一緒に暮らしやすい社会を目指しましょう。
※「山崎」さんの「崎」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

※本記事の一部は厚生労働省が作成した身体障害者補助犬リーフレット「もっと知ってほじょ犬」から引用しています。
リーフレットの詳細は本紙掲載のQRコードからご確認いただけます。

問い合わせ先:福祉課障がい福祉係
【電話】0969-28-3373