- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県上天草市
- 広報紙名 : 広報上天草 令和7年11月号
初代上天草市市長の何川一幸氏が、去る令和7年10月21日(火)、78歳でご逝去されました。
ここに何川氏の数々のご功績に感謝と敬意を表するとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
■何川一幸氏の略歴
昭和40年3月 九州学院高等学校卒業
昭和40年4月 海上自衛隊入隊
昭和43年4月 大矢野町役場入庁
昭和58年4月 大矢野町議会議員就任
平成6年4月 大矢野町長就任
平成16年4月 上天草市長就任
平成19年3月 上天草市長退任
■堀江市長からのメッセージ
あまりにも突然の訃報にただただ驚くばかりでございます。もうあの笑顔にお会いできないと思うと、言葉にできないほどの寂しさを感じております。
何川様は、行政運営に対する情熱と指導力はもとより、その温かなお人柄によって、いつも多くの方々に囲まれ、深く慕われておられました。上天草市の誕生以来、長年ご指導をいただきましたが、そのお礼を申し上げる機会もないままお別れすることとなり、誠に残念でなりません。
何川様は大矢野町議会議員を経て、平成6年に町長に就任され、9年11か月にわたり町政を担われました。町民の安心・安全な暮らしのため、防災行政無線の整備を進められたほか、健康づくりや地域交流、経済活性化を目的に、大矢野総合体育館や農水産物直売施設「さんぱーる」の整備にも尽力されました。水資源に乏しい町においては、八代工業用水の転用による水道事業を実現し、生活基盤の強化に貢献されました。
また、地方分権一括法による市町村合併に際しては、天草上島四町の住民の理解を得るため説明会を重ね、意見調整に奔走されました。その結果、平成16年3月31日に上天草市が誕生し、何川様のたゆまぬ努力と指導力が大きな役割を果たしました。
市制施行後は初代市長として、経済・福祉の振興に尽力され、「スパ・タラソ天草」の開館など先見性ある施策を実現されました。これらの取り組みは市民生活に根付き、上天草市の発展の礎となっています。
公職退任後も、有料老人ホームや介護施設の運営に携わり、高齢者の安心と尊厳ある暮らしの実現に力を注がれました。その姿勢は生涯を通じて「市民のために」を貫いたものであり、私たちに深い感銘を与えています。
突然のご不幸に接し、深い悲しみとともに、何川様のご功績とご遺徳を偲び、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
ご遺族の皆さまに謹んでお悔やみ申し上げます。
何川様、あまりに忙しい人生だった分、これからはどうか安らかにお休みください。
上天草市長 堀江隆臣
