くらし 村と人(149)

■美術を通して地域創生を
辻川 詩葉(つじかわ うたは)さん(第8駐在)

辻川さんは南阿蘇中学校の卒業生で、現在県立第二高等学校美術科の3年生。幼いころから絵を描くのが好きで、高校では広告ポスターや商品のパッケージなど、日常的に人の目に訴求する「デザイン分野」を中心に美術を学んでいます。
先日、卒業制作として描いた「南阿蘇温泉郷陽だまりの湯」「南阿蘇温泉郷星あかりの湯」が2025年第80回記念熊本県美術協会展のデザイン部門で「協会賞」を受賞されました。この作品は、年始からアイデアを考え、学校の課題と並行しながら夏に3カ月ほどかけて制作。1枚は「昼・夏・豊かな自然」、もう1枚は「夜・冬・美しい星空」を描いており、1枚で見ても、2枚合わせて見ても楽しめる作品です。辻川さん自身が温泉を訪れ、「村の温泉はいいところがたくさんあるので、多くの人に魅力を伝えたい。村内の人も温泉を利用してほしい」との思いで制作にあたられました。
今後の進路について、辻川さんは「美術と地域創生を学べる大学に進学し、さらにデザインのスキルを磨きたい。将来は美術関連の仕事に就きたい」と語られました。辻川さんのご活躍を通して、村の地域創生も期待されます。