■熱中症予防対策をして元気に夏を乗り切ろう!
埼玉県立大学 保健医療福祉学部 看護学科 助教 宮部明美
今年も暑い夏がやってきました。埼玉県で暑い街といえば熊谷がよく知られていますが、越谷も耳にすることが増えてきました。令和4年8月に越谷で最高気温が35℃以上を超えた猛暑日は6日、30℃以上の真夏日は21日でした(気象庁ホームページ)。昨年まではコロナ禍のため室内で過ごす方が多かったと思います。今年は新型コロナウイルスが5類に移行してから初めての夏休みであり、ご家族や友人同士で海や山のレジャーを計画されている方も多いのではないでしょうか。
熱中症とは、高温多湿な環境に長くいることで、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能が働かなくなり、体内に熱が籠もった状態のことです。コロナ禍ではすっかりマスク生活が定着していましたが、マスクを着用することで体に熱が籠もりやすくなります。また、マスク内の湿度が高くなり、口の渇きを感じにくくなります。そのため、夏の暑い屋外でマスクを着用することにより熱中症のリスクが高まります。
令和4年、越谷市で熱中症により救急搬送された方は175名でした。そのうち高齢者は55%を占めています。高齢者は加齢による感覚機能の低下により暑さや口の渇きを感じにくくなるため、特に注意が必要です。軽い散歩を含めて屋外で過ごす際はマスクを外すようにしましょう。
ニュースや天気予報などで熱中症警戒アラートが発表されたときは特に危険な暑さが予測され、熱中症のリスクが高い状況です。その際には外でのレジャーや作業はできるかぎり控えましょう。涼しい時間帯に外での作業をするなど工夫をしてもよいですね。ぜひ、熱中症対策をして、元気に暑い夏を乗り切りましょう!
・気象庁ホームページ 過去の気象データ検索
【HP】https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/
・越谷市ホームページ 令和4年度熱中症による救急搬送状況
【HP】https://www.city.koshigaya.saitama.jp/divlist/files/files/reiwa4.pdf
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