■作手礫岩層
前期更新世と呼ばれる時代(約80~260万年前)に、岐阜県方面から作手地区に向けて大きな河川が流れていたと考えられています。その堆積物とされるのが作手礫岩層です。その時代は、本宮山付近は既に大地が隆起していましたが、作手高原の大部分はまだ隆起をしていませんでした。そのため、川は本宮山付近までは北から南に向けて流れていたと考えられています。
作手礫岩層は作手田原から赤羽根峠にかけて帯状に分布しています。巨礫を多く含む淘汰の悪い礫岩層で、礫は主に円・亜円礫であり、風化が進んでいます。礫の種類の多くは領家帯の花崗岩類や変成岩類(作手地区でよく見られる石)ですが、わずかに濃飛流紋岩(白作手礫岩層川村から恵那山付近まで分布する石)と思われる礫が含まれています。これが、岐阜県方面から河川が流れていたとする根拠です。
問合せ:鳳来寺山自然博物館
【電話】35-1001
<この記事についてアンケートにご協力ください。>