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〔市長コラム〕多摩の風 第125回

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東京都多摩市

■キース・へリングの想い
八ヶ岳山麓の小淵沢に中村キース・へリング美術館があります。先月、「キース・へリングと平和をえがこう」とのワークブックが刊行されました。
この冊子は、色鉛筆・マーカーなどで自由に描き、へリングと共に平和への想いを表現するワークブックとなっています。
キース・へリングは、1980年代のアメリカを代表する芸術家でストリートアートの先駆者でした。地下鉄構内にチョークで絵を描いたり、ベルリンのチャリー検問所の壁に絵をかいたりなど大活躍でした。
今回の企画展では、アートには世界を変える力がある!戦争ってこわいもの、核兵器にぜったい反対、などへリングが想いを込め制作したアートを展示し、ニューヨーク・多摩さらには広島で市民から託された想いの軌跡を追っています。
へリングは1987年に開館直前の「パルテノン多摩」を訪れ、約500人の子どもたちと一緒に大きなキャンパスに人々が手をつなぎ輪となって集うマイ・タウンを描き、その作品は多摩市そして市民の記憶に残る大切な宝物となっています。
私は、今年も8月6日、子どもたちと共に広島平和記念式典に参列し、核兵器廃絶と世界平和を祈ってきます。
残念ながら、へリングは、1990年にエイズで亡くなり、広島の市民と約束したアートを描く願いは叶いませんでした。
8月25日のパルテノン多摩での広島派遣成果報告会、そして小淵沢の中村キース・へリング美術館をのぞいてみませんか。
(多摩市長 阿部裕行)

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