■誰もが自分らしく生きて喜怒哀楽が出せるまち(3月1日)
先日、障害がある方の「二十歳を祝う式典」にお招きいただきました。二十歳を迎えたご本人とご家族から挨拶がありました。その中からご本人のお姉さんのメッセージを紹介させていただきます。
「私と弟は1歳違いです。私も母に甘えたいときがありましたが、幼い頃はいつも母の背中に弟がいて甘えることができませんでした。そのため、私が母に対して爆発してしまう時期もありました。私が小学3~4年生の頃、特別支援学校に籍を置く弟が地元の小学校に通う副籍学級(注)で、定期的に私の小学校に来ていました。母はそのことで私がいじめられはしないかと、とても心配していましたが、私は普段から弟に障害があることを友達に話していましたし、今でもそうです。弟の障害のことで私がいじめられることはありませんでした。自分の周りに障害のある人がたくさんいることは自然でいいと思います。私は今年の春、大学4年生になり、卒論で『副籍学級』を取り上げるつもりです。これから母に当時の様子を聞いてみたいと思います」
そう笑顔で話す彼女の姿が印象的でした。いくつになってもどこにいても特別扱いされないまち、自分らしく生きて喜怒哀楽が出せるまち、そんな江戸川区の未来がこのメッセージから見えてきます。
(注)副籍学級…特別支援学校に通う児童・生徒が地元の小中学校に副次的に籍を置き、交流を通じて地域とのつながりを図る制度。
江戸川区長 斉藤 猛
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