新しい論語素読のテキスト『壬生論語古義抄(みぶろんごこぎしょう)』から、章句を紹介します。
【九十二】
孔子(こうし)の曰(いわ)く、君子(くんし)に三(み)つの戒(いまし)め有(あ)り。少(わか)きの時(とき)は、血気(けっき)未(いま)だ定(さだ)まらず。之(これ)を戒(いまし)むること色(いろ)に在(あ)り。其(そ)の壮(そう)なるに及(およ)びてや、血気(けっき)方(まさ)に剛(つよ)し。之(これ)を戒(いまし)むること闘(たたか)うに在(あ)り。其(そ)の老(お)いたるに及(およ)びてや、血気(けっき)既(すで)に衰(おとろ)う。之(これ)を戒(いまし)むること得(う)るに在(あ)り。
(季氏第十六)
先生が言われた。「君子には三つの戒めがある。青年時代は血気がまだ定まらないので、戒めるべきは色欲である。壮年になると血気が強く盛んになるので、戒めるべきは争いごとである。老年になると血気は衰えるので、戒めるべきは利欲である。」
▽みぶまるから一言
この章句は、青年期、壮年期、老年期という人生における三つの時期において注意するべきことを端的に教えてくれているね。
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