日本の至る所に鬼が出没する節分。幼い子供2人が暮らすわが家にも、毎年鬼が来る。夕飯時、無言で恵方巻きを頬張る時間は、まるで嵐の前の静けさとでも言うべきか。食事を終えた私が姿を消し、家のインターホンが鳴る。戦闘開始の合図である
2年前、鬼の仮面を被って玄関から入って来た私の姿を見た子どもたちが恐怖のあまり泣き叫び、居たたまれない空気になったことが今でも思い出される。あの苦い経験を活(い)かし、鬼の仮面はポップなデザインの物に変えた
新たな不安があるとすれば、5歳の息子が仮面ライダーにハマり、パンチとキックを覚えたことだ。豆で戦うという節分のルールが守れるか。5歳のパンチはなかなか痛い。家族の健康を祈る節分。子どもの成長を感じるイベントでもある。泣かずに鬼から家族を守ってくれよ、わが息子。パンチは禁止でね。(た)
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