■災害への備え常用薬の備蓄のすすめ
つげの木内科クリニック 佐藤大輔
ことし1月1日に能登半島を震源としたマグニチュード7・6の大地震が発生し、石川県にいた私は大きな揺れに見舞われました。復旧は徐々に進んでいますが、被災地の方々は今も不自由な生活を余儀なくされています。
災害発生直後は、救命救急をはじめとした急性期の診療が優先され、慢性疾患の診療は後になります。病院や薬局も、被災した場合は一時的に薬の備蓄が不足します。過去の災害では、停電や建物の倒壊で処方歴が確認できなくなったこともありました。
災害時に備え、自宅に普段内服している薬を1週間分程度用意し、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。お薬手帳やスマホのアプリなどに普段内服している薬の内容や副作用、アレルギーを起こしたことがある薬などを記載しておくことも大切です。お薬手帳などがあれば、同じ薬がない場合でも類似の薬を処方することができます。
食料や水、簡易トイレなどの備蓄と同じように、常用薬の備蓄もおすすめします。
このコーナーは、海老名市医師会が健康をテーマにした情報を提供します。次回は7月15日号に掲載予定。
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