「障害者二千人雇用センター」を通して就労につながった障害者と雇用主、支援員の皆さんにお話を伺いました。
■ワークステーションかまくら(市役所内)
ワークステーションかまくらでは、障害のある人が障害者就業支援員の支援を受けながら、市役所各課から依頼を受けた作業に従事します。作業を通じてさまざまなスキルを身に付け、企業などへの就労を目指しています。
▽自分らしく働ける!地元に貢献できる!
髙木悠真さん
就労前にワークステーションかまくらを見学したとき、支援員さんが丁寧にサポートしながら、皆さんがいきいきと働いている姿を見て、安心して働けそうだなと思いました。
ここに来てまだ5カ月ですが、将来に希望が持てるようになりました。パソコンなどのスキルを磨いて、いずれは事務職にチャレンジしたいです!
▽支援があれば、働ける人がたくさんいます
障害者就業支援員
松下歩生さん 成内敏子さん
写真付きのマニュアルや補助グッズを作って、障害があっても正確に作業できるように工夫しています。皆さん、適性や課題を見つけながら働くことへの自信につなげています。
分からないことや体調変化などを相談しやすい雰囲気作りも大切にしています。それによって、長く働き続けることができます。
■川古江家
▽大変だけれど、働けるのはうれしい
たくろうさん
料理が好きなので、ここで働くことが決まったときは、うれしかったです。今は釜(そばを茹(ゆ)でる)や切りものなどを担当しています。もっと仕事を覚えられるようにがんばります!
▽「この仕事なら任せられるな」という目線で
代表 橋本高広さん
彼はもともと調理の仕事が好きなので、主に厨房(ちゅうぼう)の仕事に従事してもらっています。包丁技術も高いですし、分量を数字で示すなど伝達を工夫することで、難しい工程もきちんとできています。
他のスタッフも彼の言葉に一生懸命耳を傾けたり、分かりやすい説明を心掛けたりするようになりました。これは接客の原点でもあるため、スタッフの成長にもつながると実感しています。
たくろうさんは自身で働いて得たお金で、休日は旅行に出掛けるなど充実しているようです。また、将来的に自立した生活を送ることを目標に、意欲的に働いています。そんなたくろうさんを見守り、サポートしていくことが大切だと思っています。
■佐助カフェ
▽感謝の気持ちでいっぱいです
奥村のぞみさん
人と接するのが苦手な私に接客ができるのかな……でも、やってみたら意外にも楽しかった! 「無理しないでね」「応援しているよ」と皆さんに声を掛けていただき2年が経ちます。同じ境遇の方に少しでも勇気を与えられたらうれしいです。
▽適材適所で「全員参加型」の社会に
代表 島崎亮平さん
以前、障害のある人たちがお弁当を売りながら、お客さんと楽しそうに一生懸命コミュニケーションを取っているのを見掛け、接客業は障害者雇用に向いているのではと思いました。それがきっかけで、奥村さんとの縁につながりました。
「全員参加型」の社会が当たり前になったらいいですよね。そして、心に余裕を持って周囲がフォローすることも大事ですね。障害の有無に関わらず、いろんな人がいることに気付くことができました。奥村さんが働きながらどんどん自信をつけていく姿を見ることが、何よりの喜びです。
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