病院だより特集

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■「腰椎椎間板ヘルニア治療の新しい選択肢：コンドリアーゼ(椎間板内酵素注入療法)」
～公立森町病院　日本脊椎脊髄病学会指導医　後迫宏紀～

□はじめに
腰や足の痛みに悩んでいる方にとって、腰椎椎間板ヘルニアは主要な原因の一つです。一般的な治療法としてはリハビリテーション療法、鎮痛薬、または手術がありますが、今回は新しい治療法「コンドリアーゼ(椎間板内酵素注入療法)」について紹介します。

□コンドリアーゼとは?
コンドリアーゼは、特定の酵素を使用して椎間板内の圧力を減少させるもので、手術を回避できる可能性が高いとされています。この治療法は比較的新しく、現時点では一部の医療施設でしか受けられません。森町病院は、コンドリアーゼが使用可能な認定施設となっています。
[メリット]：保存療法(リハビリや鎮痛薬)と比較して早期に疼痛(とうつう)が軽減する可能性が高いといわれています。この治療法を用いることで椎間板内の圧力が減少し、神経の圧迫が和らぐためです。コンドリアーゼでは手術なしで症状の改善が見込める場合があります。そのため手術に伴うリスクや費用を回避でき、入院期間の短縮も見込めます。

□注意点とリスク
コンドリアーゼは全ての患者さんに有効ではありません。適切な診断をして、効果の期待できる患者さんに対し治療を行います。また、アレルギー反応や感染症のリスクも存在します。必ず専門医と相談し、適切な診断と治療プランを選択してください。

□治療方法
数日の入院を必要とします。レントゲンを確認しながら、針でコンドリアーゼを注入します。この治療は一生に一度しか受けることができません。

腰椎椎間板ヘルニアの治療選択肢として、コンドリアーゼ(椎間板内酵素注入療法)が注目されています。疼痛軽減と手術を避けられる可能性があることがこの治療法の大きなメリットです。専門医としっかり相談し、最適な治療を選んでください。

問合せ：公立森町病院
【電話】85-2181