2024パリオリンピック大会13日目の8月7日、レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級で、高松市出身の日下尚選手(三恵海運、高松北高出)が金メダルを獲得しました。香川県出身のオリンピック金メダリストは、前回の2021年東京大会のフェンシング男子エペ団体の宇山賢選手以来2大会連続4人目。個人種目としては県勢初の快挙です。
◎日下尚選手 プロフィール
パリ五輪レスリンググレコローマンスタイル77キロ級代表。高松市出身。3歳からレスリングを始める。中学まではレスリング以外に相撲にも取り組み、全国大会にも出場。高校からレスリング一本に絞ると頭角を現し、3年時に全国高校生グレコローマン選手権71キロ級で優勝。日本体育大学、三恵海運でレスリングを続け、2023年の世界選手権で3位になり、オリンピック初出場を果たすと、中学時代の相撲で培った、前に出るレスリングで金メダルを獲得。
■「県民栄誉賞」初の受賞者に
県は、オリンピックの個人種目で県勢初の金メダルを獲得した日下選手の功績をたたえるため、新たに県民栄誉賞を創設。8月23日の授与式では、池田豊人知事から表彰状とトロフィー、目録を受け取ると、「県民栄誉賞第1号は身に余る光栄。オリンピックでは県民の声援が背中を押してくれました」と感謝の言葉を述べました。
今後は、「マイナー競技のレスリングを、子どもたちが憧れるメジャースポーツにしたい」と、レスリングの普及にも力を入れていくとのこと。香川が生んだ「うどんレスラー」のさらなる活躍に期待が膨らみます。
■「最高に楽しい6分間でした」
前年の世界選手権で3位に入り、初のオリンピック代表の切符を手にした日下選手。本番では1回戦と準々決勝を順当に勝ち上がり、準決勝ではアルメニアの選手を3対1で下すと、決勝ではカザフスタンの選手と対決。前半は攻め手を消され、0対2と苦しい状況に追い込まれるものの、「全てを信じて、人生を変えるつもりで前に出た」と、後半は持ち前の「前に出るレスリング」で勝負を仕掛け、相手を倒して逆転。念願の金メダルをつかみました。
「最高に楽しい6分間でした」。試合後、日下選手の名前「尚」の由来でもあるシドニーオリンピック女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子さんの言葉を引用。世界の頂点に立った喜びを表現しました。
1.両親や恩師らとともに池田知事を表敬訪問した日下選手
2.金メダル獲得後、香川県に帰郷。高松空港で大勢の人に迎えられる
3.空港で出された、うどんのお祝いを豪快にたいらげる日下選手
4.母校の高松北高校を訪れ、同校応援部のエールを聞き、喜びをかみしめる
5.高松北高校の後輩・吉田泰造さんに肩車されガッツポーズ
※詳細は広報紙2~3ページの写真をご覧ください。
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