日野郡鳥獣被害対策協議会
川野 風花
昼間に散歩をしていたら、毛が抜けてなんだかヘロヘロになっている野生動物を見かけたことはありませんか?これは、『疥癬(かいせん)』という皮膚病になっている動物です。この地域では『ハゲ』とも言われていますね。
←(疥癬になったタヌキ)
※詳細は広報紙13ページのイラストをご覧ください。
疥癬は、『ヒゼンダニ』というダニが皮膚に寄生することで発症する皮膚病で、かゆみと皮膚の硬化、脱毛などの症状があります。野生動物では、シカやイノシシ、タヌキ、アナグマ、キツネ…など多くの動物に感染します。
この疥癬は人間も発症する皮膚病ですが、動物と人間では寄生するダニの種類が違うため、動物の疥癬が人間にうつることは無いようです。ただ、動物のヒゼンダニが一時的に人間の皮膚に張り付いて、アレルギー反応を引き起こすこともあります。困ったことに、疥癬で毛が抜けた動物は、体温調節ができない為、寒さをしのごうと倉庫などに居ついたり、ペットのエサや生ごみなどに依存する傾向があります。疥癬の動物がペットのエサを利用して、ペットに疥癬がうつってしまうこともあるそうです。
一段と気温が下がってくるこの季節、疥癬で衰弱したタヌキやイノシシがエサや住処を求めてふらふらと姿を見せることがあるかもしれません。疥癬になっている動物に限らずですが、野生動物に近づかない、触れないはもちろんのこと、『エサとなるものは外に放置しない』『動物が潜める場所をなくす』といった寄せない対策が大切です。
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