くらし 心のバリアフリーを実践しよう

心のバリアフリーにつながるコミュニケーションのヒントや、具体的な行動の例を紹介します。

■杉本さんに聞いた! コミュニケーションのヒント
▽その人の気持ちになって考えてみる
体調が悪いときや慣れない場所で困ったときなど、ちょっとした一言をかけられるだけでホッとします。手助けを必要としていそうな人を見かけたら、その人の気持ちになって考えてみましょう。

▽「何か困っていることはありますか?」などと疑問形で声をかけてみる
尋ねてみることで、その人が何に困っているのかが分かります。困っている様子に見えても、もしかしたら困っていなかった、なんてこともあるかもしれません。まずは声をかけて尋ねてみましょう。

▽断られてもがっかりしない
断られると、「せっかく声をかけたのに…」と思うかもしれませんが、「今は困っていなかったんだ、良かった」と前向きに考えると良いかもしれません。「困っているかも」と気付けることが大切です。
あなたの親切な気持ちはちゃんと伝わっています。

▽声をかけてもらった側もお礼の気持ちを伝える
声をかけてくれた人は、勇気を出して話しかけてくれているはず。手助けのお礼はもちろん、お断りするときも、「ありがとう、だけど今は大丈夫です」と、一言添えることが大切です。

■こんなとき、どんなことができる?
街で見かける場面ごとに、配慮の例を紹介します。

▽車いすの方(肢体不自由など)
車いすの方がドアを開けられず困っているときには「ドアを開けましょうか?」、エレベーターなどでボタンに手が届かないときには「ボタンを押しましょうか?」と声をかけ、ドアを開けたり、ボタンを押したりする
・何も言わずにいきなり車いすを押してお手伝いすると、驚いてバランスを崩してしまい、危険なことも。必ず声をかけてからお手伝いしましょう。

▽高齢の方
駅の券売機の操作画面が分からず戸惑っている様子のときには、「どうされましたか?」などと声をかけて話を聞く
・特に高い音が聞き取りにくくなり、聞き間違えてしまうことがあります。高い声や早口を避けて、落ち着いた声でゆっくり話しかけましょう。

▽視覚障がいのある方
「ピヨピヨ」「カッコー」などの音で青信号を伝える信号機がない横断歩道で、渡るタイミングが分からず困っていそうなときには、「信号が青になりましたよ」などと声をかける
・白杖(はくじょう)を持つ方を誘導するときは、白杖の反対側に立って、自分の腕や肩に触れてもらい、半歩前を歩きましょう。誘導中は安全に気を配りながら、周囲の様子を伝えましょう。

▽見守ることも配慮の一つ
街中で困っている方を見かけた時、声をかけて、もし余計な迷惑をかけたらどうしようと一瞬ためらい、何もできずにその場を離れてしまった経験はありませんか? 実は、そのように誰かを気にかけること自体がとても大切で、見守ることも配慮の一つになります。声をかけられなかったと後悔するのではなく、見守ることができたと思っていいのです。

■心のバリアフリーを知って、誰もが居心地良く暮らすためにできることを一緒に考えてみませんか。
▽心のバリアフリーのポスターをご存じですか?
一部の地下鉄駅などに掲示しています。ポスターには、“心の目隠し”を外して周りを眺めてみようというメッセージが込められています。

▽心のバリアフリーガイドでもっと詳しく!
今回紹介した配慮やお手伝いの方法以外にも、心のバリアフリーにつながる行動があります。
そのヒントをまとめた心のバリアフリーガイドを読んでみませんか。
配架場所:市役所(本紙1ページ)3階障がい福祉課、区役所、ホームページ など

問合せ:障がい福祉課
【電話】211-2936