くらし どう変わるの? 敬老パス(1)

70歳以上の市民が、地下鉄やバス、市電に乗る際に利用できる敬老優待乗車証(敬老パス)。
昭和50年の制度開始から50年が経過した今、市の人口構造や事業費など、敬老パスを取り巻く状況は大きく変わってきています。
このページでは、令和8年4月から制度が変わる敬老パスについて、その背景と見直しの内容、経過措置についてお伝えします。

■敬老パスって、どんな制度?
昭和50年から開始した、高齢者を敬愛するとともに、外出を支援し、明るく豊かな老後の生活の充実を図るために作られた制度です。現在は70歳以上の市民に専用のICカードを交付しており、自己負担額に応じて年間7万円までチャージでき、地下鉄やバス、市電に乗る際に利用できます。

■制度開始~現在の人口構造の変化
2021年以降、本市は人口減少の局面を迎えています。一方で、70歳以上の方の人口は制度開始時から増加を続けており、この傾向は今後もしばらく続く見込みです。人口に対する70歳以上の方の割合は、制度開始時の3%から、2025年には23.4%、2055年には33.5%まで上昇すると推計しています。人口構造が変わる中、持続可能なまちづくりを見据え、敬老パスも見直す必要があります。

・本市の人口の推移

※2025年以降は推計値

■利用状況と事業費
▽利用状況(令和5年度実績)
対象者の約9割が、4万円以下のチャージ額となっています。

▽事業費
制度開始時は1.3億円だった事業費が、現在は68億円に増加しています。現行の制度を維持した場合、2050年には80億円を超える見込みです。

・現行の敬老パスを続けた場合の事業費の推移

※2025年度以降は推計値


これらの状況から

■見直しに向けて議論を重ねました
●令和5年11月
敬老パスを全面的に見直す案を公表。各区で計10回の意見交換会を行い、計1,480人が参加。
コールセンターや市公式ホームページには、5,000件を超える意見が寄せられた。

▽主な意見
・現行の制度を見直してでも残してほしい。
・制度の財源が問題ならそれを明らかにするべき。
・制度を支える世代の負担にも配慮してほしい。

●令和6年9月
市民意見や議会での議論を踏まえ、一定の見直しを行った上で、敬老パスを当面存続することを盛り込んだ実施案を公表。

●令和6年11月
敬老パスの見直しについて、市民と市長が直接意見交換。

●令和6年12月~令和7年1月
パブリックコメントを実施。

●令和7年2~3月
令和7年第1回定例市議会で議論。


その結果

約1年半の間、さまざまな世代の意見をいただきながら市民や議会と議論を交わし、必要な見直しを行った上で、敬老パスを当面存続することとしました

見直しの内容は、次のページへ

詳細:敬老パス専用コールセンター
【電話】0120-546-085(平日9~18時、12/29~1/3を除く)