くらし 栄えある受賞 おめでとうございます

■釧路市民貢献賞
◇産業部門
・故 近藤 龍洋(こんどう たつひろ)さん(享年73歳)
1968(昭和43)年に漁業に従事されて以降、優れた行動力と探求心を持ち、沿岸漁業を主体とした自らの漁業経営の確立に向けて日々創意工夫を重ねてこられた。
この間、釧路市漁業協同組合において役員を歴任し、2014(平成26)年からは代表理事組合長として卓越した指導力と経営感覚を発揮され、漁協の財務基盤の強化を図るとともに、釧路地域の漁業の発展に尽力された。
2019(令和元)年からは、道内漁協の上部系統団体である北海道漁業協同組合連合会の監事に就任し、連合会における各事業の効率化や人材育成等に努められ、釧路地域のみならず北海道全体の水産業の振興と発展に多大な貢献をされた。
その他、一般社団法人十勝釧路管内さけ・ます増殖事業協会副会長として、当該管内における民営さけ・ます孵化(ふか)場の機能強化と調査研究を推進し、厳しい資源状況に直面するさけ・ます資源の増大に向けて尽力されるなど、関連団体でも活躍された。
以上のとおり、地域水産業を取り巻く多様な場面で成果を収められ、釧路市の水産業の発展と地域経済の振興に寄与された功績は極めて大きい。

◇社会部門
・島本 幸一(しまもと こういち)さん(76歳)
1988(昭和63)年に更生保護法人釧路慈徳会の評議員、2011(平成23)年に理事に就任し、施設入所者の就労支援などを通じて頼れる親族がいない出所者が円滑に社会復帰できるよう支援されてこられた。理事長に就任後は、2019(令和元)年に施設の完全個室化を行い、プライバシーの確保と安全性の向上を両立させるなど、入所者が安心して生活することができる環境づくりに取り組まれてきた。「再犯率を低くするためには、仕事を与えること、居場所を確保することが極めて重要なことである」の理念のもと、毎月入所者と面接を行い、精神面からも入所者の立ち直りの支援を行われている。
また、社会福祉法人釧路まりも学園理事長として児童福祉の分野においても尽力されている他、釧路地域工業振興協会会長として地域産業界を牽引(けんいん)してこられた功績は多大なものがある。
産業界の第一線で活躍する一方で、長きにわたって社会貢献活動に携わり、地域社会における更生保護の重要性を広く知らしめ、地域による包摂を推進し、誰もが安心安全な生活環境の形成に寄与した功績は誠に顕著なものがある。

■釧路市文化賞
◇芸術部門(写真)
・長倉 洋海(ながくら ひろみ)さん(72歳)
大学在学中には探検部やカメラクラブに所属し、アフガン遊牧民への接触や取材のための写真技術の習得など精力的に活動され、大学卒業後には報道カメラマンとして従事された。フリーランスのフォトジャーナリストへ転身後は、世界の紛争地を取材し続け、これまで釧路市内外、国内外を問わず、写真展等を多数開催された。戦争の表層よりも、そこに生きる人間そのものをとらえようとするその理念は、写真集「マスード 愛しの大地アフガン」などに結実し、土門拳賞等の数多くの賞を受賞されている。
また、アフガニスタンの子どもたちの教育支援を続けられている一方、近年は釧路市に活動拠点を移し、実家の店舗跡を活用して開講した「長倉商店塾」で世界を巡り培ってきた知識と経験を次世代へ伝える活動に積極的に取り組まれるなど、本市の文化の発展に多大なる貢献をされている。

■釧路市文化奨励賞
◇芸術部門(川柳)
・髙橋 光緒(たかはし みつお)さん(76歳)(雅号…高橋 みっちょ)
高校時代から北海道新聞の川柳欄へ投稿を始め、大学在学中に当時創立されたばかりの釧路川柳社へ入会された。作句を通じて技術の精進を積み重ね、独自の句風を前面に押し出した作品で注目を集め、これまで数々の賞を受賞されている。
2000(平成12)年に釧路川柳社の主幹に就任されてから現在に至るまで、後進の育成や川柳文化の普及に努め、釧路市の川柳文化振興に多大なる貢献をされた。
また、東北海道川柳連盟の会長や北海道川柳連盟の会長を歴任されており、北海道の川柳界においても欠かせない存在となっている。さらに、全国各地の川柳大会等の選者や、全国展開の通信講座の講師、全日本川柳協会の常任幹事に就任されるなど、全国規模で川柳文化の普及・振興に尽力されている。

■釧路市スポーツ奨励賞
◇アイスホッケー
・釧路市立鳥取中学校アイスホッケー部
1947(昭和22)年の創部以来、多くの優秀選手を輩出するとともに、全国中学校体育大会においては2度の4連覇を含む歴代最多となる12度目の優勝を果たすなど、輝かしい成績を収めてこられた。
釧路市スポーツ奨励賞の受賞は、1990(平成2)年、2003(平成15)年、2015(平成27)年に続く4度目となる。近年の全国中学校体育大会では、2016(平成28)年、2018(平成30)年は3位、2020(令和2)年は準優勝と、惜しくも優勝に届かない時期が続いた他、2022(令和4)年には出場権を得たにも関わらず、新型コロナウイルス感染症の影響により大会が中止になるなど、選手たちにとって非常に悔しい経験もあった。
そうした思いを糧に、2025(令和7)年1月に開催された全国中学校体育大会において、2015(平成27)年以来、実に10年ぶりの優勝を果たされ「氷都くしろ」の名を改めて全国に示す快挙となった。この優勝は、全国中学校体育大会における自身の最多優勝記録を更新するものであり、今後一層の活躍が期待される。

■授賞式の日程
◇釧路市民貢献賞
日時:10月15日(水)午前10時
会場:市役所2階市議会議場

問合先:市役所市民生活課
【電話】31-4590

◇釧路市スポーツ奨励賞
日時:10月29日(水)午後4時
会場:アクア・ベールくしろ

問合先:市教委スポーツ課
【電話】31-2600

◇釧路市文化賞
日時:11月3日(月)午前11時
会場:アクア・ベールくしろ

問合先:市教委生涯学習課
【電話】31-4579

※今年度の釧路市スポーツ賞は該当がありませんでした。