くらし Furano bonchi powder

■盆地がつくりだす、極上のパウダースノー。
Furano’s light and fluffy powder is created by its basin.

「富良野盆地の気候がつくりだす、ふわふわでサラサラな雪を数字で表現したい」。科学の力を借りてパウダースノーを数字で表現するこの取り組みは、令和4年から始まりました。

◆ボンチパウダー-誕生秘話-
市内の様々な関係者が集まる、ある会議での話でした。
「『富良野の雪(=パウダースノー)』を分かりやすく表現できないだろうか」
「日によって、ベタベタした重い雪の日と、軽い雪の日があるよね」
そんな会話のなかから、この事業は動き出します。

「どんな形が分かりやすいだろうか?」
「やはり数字じゃない?」
その中で話題に上がったのが、『旭川空港、就航率99%』というフレーズでした。
「よほどのことがない限り発着する。むしろ欠航に当たる方が珍しい」。
パウダースノーも根拠をもって数値で表現できれば、ユーザーには分かりやすいのではーー。
さらに、特別な雪をブランディングできれば、住民にとっての“悩みの種”が貴重な観光コンテンツになるのでは。
パウダースノーには様々な呼称が存在します。ジャパンパウダー(=ジャパウ)、シャンパンパウダー、シルキーパウダー。富良野は、盆地に降るパウダースノーだから、「ボンチパウダー(=ボンパウ)」とか?フランス語で「Bon(ボン)」は「良い」という意味も含んでいる。会議は盛り上がりました。
とは言え、結論を急がず一度落ち着いて考えようと、次回へと持ち越しました。
次の会議でも、「響きは良いよね。」「富良野の盆地地形がパウダースノーに影響している可能性もあるかもしれない」。そこで一度、企画書として整理し、かすかな可能性にかけ、人づてを頼りに北海道大学低温科学研究所を訪ねることになりました。

◆パウダースノーの数値化-雪の専門家の視点から-
Furano bonchi powderプロジェクトでは、北海道大学低温科学研究所の的場澄人助教、北見工業大学の白川龍生准教授、気象庁気象研究所の橋本明弘室長と連携し、科学的な視点で富良野に降る雪にアプローチしてきました。「体感を数字で表現したい」。富良野からの容易ではないこの依頼に対し、専門家らはそれぞれの知見や最先端技術を駆使してこの難題を紐解いてきました。

◇研究から見えてきたこと
・富良野盆地は東に十勝岳火山群、西に夕張山地、北に十勝岳の火砕流堆積物の丘陵があり、この地形が気候に大きく影響(乾いた雪をもたらしている)
・盆地特有の低温により、積雪後も雪質が変化しにくい状況を作っている
・雪面に積もった雪は、低温のため変化がゆっくりで軽い雪の状態が長く続いている
・富良野では冬の降水量に対し積雪量が多い(これを「雪水比」といい、雪の乾湿を表す指標)
・雪水比を基に、パウダースノーの数値化を実現。0~100のスコアで表し、50を超えると極上のパウダースノーを体感できる(=『ボンチパウダー』)と定義
・このスコアを「ふわサラ度」と呼び、2023年冬季より専用ホームページで公開し、体感と数値との違いを確認してきた
・2025年冬季から試験的に積雪表面のふわサラ度予測を開始

◆“フラノボンチパウダー”に関する動き
雪の科学的アプローチと並行し、富良野のパウダースノー認知拡大の取り組みを進めてきました。

◇令和5年
・令和5年から富良野スキー場と連携し、冬季シーズンキックオフイベントを実施。毎年、雪質調査事業の取り組み状況について発表
・令和5年から毎年、調査事業の概要をまとめたパンフレットを制作
・ふらのスキー祭りが「Furano bonchi powderフェスティバル」へと名称変更
・専用ホームページとインスタグラムを活用し、「ふわサラ度予測」を発信

◇令和6年
・第14回気象文化大賞受賞「ふわサラ度を用いたパウダースノーの雪質定量化と観光振興・地域活性化への応用」
・5種を商標登録「ロゴマーク」「bonchi powder」「bonpow」「#bonpow」「ふわサラ度」
・(株)明星電気と連携し、ロープウェイ山頂駅に測器(雪結晶の撮影機器)を設置。多角的な雪質検証が可能に

◇令和7年
・降雪・積雪系ワークショップ開催

◇その他
・雪氷研究大会、寒地技術シンポジウムなど、雪の専門家への認知拡大
・旅行博、新千歳空港や北海道ボールパークなど、専用ブースを構え、富良野の雪質の秀逸性をPR

問合せ:商工観光課
【電話】39-2312

※詳しくは本紙P.6~7をご覧ください。