- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道福島町
- 広報紙名 : 広報ふくしま 令和8年2月号 No.831
■高齢者のワクチン接種は認知症リスク低下に関連している!?
福島町では高齢者(65歳以上)に対して5種類のワクチンに補助金を出して接種を推奨しています(下図)。
※肺炎球菌・新型コロナワクチン接種とインフルエンザ予防注射は無料です

日本人の死因の第5位が肺炎で、原因となる細菌の中で一番多い菌は肺炎球菌で2~3割を占めています。その菌は高齢者の鼻や喉の奥に常在していて、誤ご嚥えんなどがきっかけで肺炎になり、敗血症などの重い合併症を引き起こすことがあります。
そのため、日本では平成26年から公費補助でニューモバックスという肺炎球菌ワクチンの定期接種が開始されました。
福島町では北海道の中でもいち早く採用し、感染の予防に努めています。
インフルエンザ予防注射は重症化リスクを大幅に下げ、家庭内での感染拡大防止につながる効果があります。高齢者施設では集団免疫を得ることで集団発生が防げています。
昨年から導入されたRSウイルスワクチンは高齢者で慢性呼吸器疾患、糖尿病、心不全や、免疫力の低下した人が対象で、2年毎の接種が必要です。
これら呼吸器系のワクチン接種に認知症のリスク低下効果があると数年前から言われ始め、肺炎球菌ワクチンは約23%(新潟大学)、インフルエンザ予防注射は約40%(米国テキサス大学)のリスク低下があるなど、複数の大学・研究機関から報告されています。
帯状疱疹の患者数は年々増加し、80歳までに3人に1人がかかると言われ、公費補助のワクチン接種が開始されました。
1回接種のものと、2回接種するものがあります。この2種類の帯状疱疹ワクチンにも認知症リスク低下の効果があり、6年間の経過をみた英国オックスフォード大学の報告によると、2回接種する群の認知症発症率は1回接種群に比べて17%も低いことが判明しています。
ワクチン接種と認知症のリスク低下効果の仕組みは、まだ解明されていません。今後の研究成果が待たれます。
■追記
昨年の10月末から新しい肺炎球菌ワクチン(キャップバックス)の任意接種が開始されました。現在、無料で行っているニューモバックスは5年毎に接種して免疫力が保たれるのに対し、新しいワクチンは1回接種で終生免疫が得られる優れものです。
1日も早く公費補助になって欲しいと強く願っております。
(文責:(医社)幸智会 小笠原クリニック 院長 小笠原 実)
問い合わせ:福島町健康づくり推進協議会(福祉課内)
【電話】47-4682
