文化 勾玉のシンポジウム大盛況

10月26日、海洋研修センターで「シンポジウム勾玉と奥尻島ー青苗遺跡の発掘成果から大型ヒスイ勾玉の謎にせまる-」と題したシンポジウムが開催され、約60名の参加があって大盛況でした。
共催者の菊地芳朗福島大学教授から3カ年で掘った青苗遺跡の発掘成果が公表され、1000年前くらいの擦文時代の土器が並べられたように出てきたのは、大変珍しい事例とのことでした。
基調講演の福永伸哉大阪大学特任教授が日本海を北上した古墳文化人と南下したオホーツク文化人との「出会いの島」が奥尻で、西日本に由来する勾玉や宝物の入手に至ったのだろうとのロマンチックなお話がありました。
持ち主をめぐる討論会では、8世紀頃の島に住んだオホーツク文化人か初期の擦文文化人かで、いくつか見解が示されましたが、周辺の遺跡を含めた「青苗遺跡群」として捉えて研究していくことで真相解明につながりそうです。
町内では初めての考古学分野のシンポジウムでしたが、勾玉や文化財に対する町民の関心の高さが現れており、企画した学芸員は手応えを感じていたようで、次回は何をしようかと悩んでいました。勾玉の謎の解明に向けて、調査研究の進展が期待されます。