文化 栗山の知られざる歴史、今ここに蘇る 町史の隠れ家

町史資料調査室・研究員/青木隆夫

◆No.35 平成の記憶を留める「煉瓦の歩道」
今年は戦後から80年、昭和なら100年の年となりました。1989年に昭和から平成と移り、今は令和の時代となりましたが、平成の記憶を足元に残す場所があります。町の百年記念モニュメントが建つスポーツセンターから、南空知消防組合庁舎まで続く「煉瓦通り」の歩道です。
これは「くりやま煉瓦通りを創る会」が、平成2年と平成3年の年に「街の人々の心が道をつくる・煉瓦通り」を目指して設置したものでした。330mの道路両側の歩道に、北側2万9千枚の煉瓦の中に3千枚、南側2万2千枚の中に3千枚、計6千枚の文字や絵が刻まれたヘリンボーンの様式で組まれた煉瓦が、ボランティアによって敷き詰められました。
この年の前後には、昭和63年に行われた栗山町の百年記念事業モニュメントから、同年の栗山小学校開校90年モニュメント、町のPRモニュメントなどが相次いで制作され、この煉瓦歩道の設置など、平成はじめの栗山文化の息吹が感じられるようです。
設置から30数年の時が経ち、歩道にも歪ゆがみや目地の雑草も目立ちますが、この歩道には足を止めながら眺め歩く楽しさがあります。

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