- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道新十津川町
- 広報紙名 : 広報しんとつかわ 令和7年5月号
人は、酸素がないと生きていくことができません。酸素を取り込むため、人は「呼吸」をします。人の1日の呼吸回数はおよそ2万回で、人生で何億回という呼吸を繰り返しています。
■呼吸の仕組み
体の中に酸素を取り入れ、二酸化炭素を体の外へ出す仕組みのことで、「肺」で行われています。しかし、肺が勝手に膨らんだり、しぼんだりして行っている訳ではありません。横隔膜をはじめとする周囲の筋肉や骨の動きによって、伸ばされたり、縮められたりしています。
■肺の機能低下を防ぐ
呼吸を安定させるためには、肺の機能低下を防ぐ必要があります。
(1)タバコをやめる
特にタバコによるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)は肺を破壊します。治療しても元に戻ることはありません。
(2)有酸素運動をする
年とともに筋力が弱くなるため、徐々に肺機能は低下します。ウォーキングやジョギングは、呼吸筋を鍛える最適な有酸素運動です。
(3)感染症を予防する
肺炎などの感染症を予防するため、肺炎球菌予防接種などのワクチン接種や手洗い・うがいを徹底することも重要です。
(4)肺の健康状態を確認する
定期的に、健康診断を受けて肺の状態を確認しましょう。
■呼吸の方法を見直す
近頃は、胸の上の部分だけを使った浅い呼吸(胸式呼吸)をしがちな上、ストレスなどにより呼吸は浅くなりやすく、体は慢性的な酸素不足になっているといわれます。腹式呼吸は、横隔膜を上下に動かす呼吸法で、酸素を体の隅々に行きわたらせることができます。
■腹式呼吸のメリット
血行が良くなり筋肉の緊張がほぐれる、自律神経を調整して気分が落ち着く、内臓が刺激され活発に動くようになることで代謝の向上や便通が改善する、姿勢が良くなる、声量が増える、などのたくさんのメリットがあります。ただし無理は禁物です。やって心地の良い範囲が大切です。
○やってみよう! 腹式呼吸
(1)準備:背筋を伸ばし、お腹に手を当てる。
(2)鼻からゆっくり息を吸い込む。おへその下に空気を溜めていくイメージです。
(3)口からゆっくり息を吐き出す。お腹をへこましながら、息を出し切る。吸うときの2倍ほどの時間をかけることがポイントです。
呼吸は、普段無意識で行う体の素晴らしい仕組みの一つです。今一度意識してみてはいかがでしょう。
5/31は世界禁煙デー!
担当:保健福祉課