くらし 特集ーふるさと納税で地域活性化(2)

■水と、光と、愛情と。
◇アグリーン妹背牛の水耕栽培レタス
障がいを抱える人たちの自立した生活を支える施設「アグリーン妹背牛」が水耕栽培する新鮮なレタスが、昨年度から妹背牛町のふるさと納税の新たな返礼品に加わりました。「水と、光と、愛情と。」をコンセプトに、施設の利用者たちが丹精込めて育てたレタスは妹背牛近郊をはじめ、全国の消費者に喜ばれています。
アグリーン妹背牛は、一般就労が難しい人たちに、就労の機会と訓練の場を提供する「就労継続支援B型事業所」です。
同施設の水耕栽培には、LED照明を利用した完全人工光型野菜栽培装置を活用。室内の温度は24度前後、湿度は夏冬の季節に合わせて60%~90%に調整され、レタスを栽培するのに適切な環境が保たれています。
室内には、5段の棚が7台あり、青々と葉を茂らせたレタスが色鮮やかに並びます。このうち1台が育苗用の棚です。
液体肥料を染み込ませたスポンジに種を入れて発芽させ、育苗用パネルに定植した後、収穫を迎えるまで約5週間。品質チェックやラベル貼りも含め、12人の利用者たちがそれぞれの作業を分担しています。
レタスは「リボン」と「フリル」の2種類。1日の生産量は約300袋(1袋100グラム前後)で1カ月に約5千袋のレタスを出荷しています。天候に左右されない安定生産の強みを生かし、妹背牛町内の「フレッシュマートしんたに」をはじめ、近隣の道の駅、旭川市内の市場や飲食店など、その販路を広げています。
レタスの収穫や袋詰めを担当する利用者は「葉が大きくなっていくレタスを見るのが楽しいです」と、笑顔で話しています。

◇定植
棚の1段には、苗108本分のパネルを並べることができ、1枚1枚ていねいに敷き詰められていきます。

◇収穫
定植から約2週間の育苗期間を経て、葉が大きくなると、いよいよ収穫。根元に向かって慎重にはさみを入れていきます。

ふるさと納税の返礼品は「リボン」と「フリル」のレタスが4袋ずつ、計8袋の詰め合わせになっています。