子育て 躍動する羽根
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- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道鷹栖町
- 広報紙名 : 広報たかす 令和7年12月号
躍動とは「いきいき活動すること」、羽根は「町民一人一人」を表現しています。
「羽根が集まれば大きな翼となり、立派な鷹として大空へ羽ばたく」
翼は「町民」、鷹は「鷹栖町」、町民の皆さんの活躍が大きな力となり、大空を飛ぶ鷹のように、鷹栖町の魅力が広く伝わってほしい、という思いが込められています。
■「三笠高校調理部」ここから始まる
将来の夢に向かって歩き出す、料理人
武田昊奈(こうな)さん
三笠高等学校と北雄ラッキーとのコラボ商品の開発に携わった武田昊奈さん。
今回の経験で学んだこと、感じたことについて話を聞きました。
将来の夢である「料理人」に向かって歩き出す武田さんは、三笠高等学校の調理部が運営する高校生レストラン「まごころきっちん」でも活躍を見せます。
今回は、鷹栖中学校から三笠高等学校に進学し、将来の夢、目標実現のために努力する武田昊奈さんを紹介します。
小さい頃から料理に興味を持っていた武田さん。「将来の夢は料理人」と当時は漠然と考えていたそうです。中学校3年生の夏、どこの高校に進学するか決まっていなかった武田さんは、先生から三笠高等学校の体験入学を勧められます。三笠高等学校は、道内唯一の食物調理科単科校の公立高校で、卒業と同時に調理師免許を取得することができます。武田さんは、体験入学に参加したことで、進学することを決意。決め手を聞くと「先輩たちの料理に対する姿勢が格好良くて、私もこうなりたいと思いました」と話しました。
現在、高校2年生の武田さんは三笠高校調理部に所属しており、授業以外では、部活動で料理の技術、知識に磨きをかけています。
ある日、先生から声のかかった武田さん。内容は、北海道を中心に展開する地域密着型のスーパーマーケット「北雄ラッキー」とのコラボ商品の開発でした。貴重な経験ができると思い、この話を受け、武田さんを含めた3人でレシピを考案することとなります。
実は、昨年も三笠高等学校は北雄ラッキーとのコラボ商品を開発しており、前回の評判が良かったため、今回も話があったそうです。これを知っていた武田さんはプレッシャーを感じていたと言います。「味はもちろんですが、お客さんに取ってもらうための工夫が大事です。当たり前のことですが、最初に感じるのは、味ではなく視界に入る情報です。そして、その情報は見た目だけではなく価格もあります。味は単調にならないようアクセントをつけ、盛り付けの工夫、価格設定、多くの試行錯誤を行いました。昨年の評判が良かっただけに、色々考えるほど『本当に売れるのかな?』と不安にもなりましたが、1人ではなく、仲間と共に考えたので時間が経つにつれ、不安が自信に変わりました」と笑顔で語りました。
たくさんの試作を経て完成したのが「山椒香る香味グリルチキンプレート」。販売初日には実際に店に行き、店頭販売を行ったそうです。そして、その日に用意していた商品は3時間ほどで完売。最高のスタートダッシュを切りました。
今回の経験について武田さんは「私はまだまだ半人前ですが、料理を作るプロとして大切なことを学べたと思っています。料理を作るということは、お客さんの目線、販売者としての目線で考えることも重要なことなんだと勉強になりました。今回の経験で一番嬉しかったことは『お客さんの笑顔が見られた』ことです。先ほど不安と自信の話をしましたが、買いに来てくれた人が笑顔で私たちの商品を手に取ってくれた時は本当に嬉しくて、安心と達成感を感じられました」と最後に話してくれました。
武田さんから、確かな自信と向上心が感じられました。これからの料理人としての活躍が楽しみです。
