スポーツ マチの宝物

◆スマッシュと笑顔で地域を元気に!
[プロフィール]
本田胡桃(くるみ)さん
2002年生まれ 22歳
地域おこし協力隊員
バドミントン選手

『コートでは常に全力疾走、最後の一点まで諦めない――それが私のバドミントンです』と、4月に社会人チーム「フォレストウィングス旭川」に加入し、東神楽町地域おこし協力隊としても活動している本田さんは、快活な笑顔で語ります。
ラケットを初めて握ったのは5歳のとき。「祖母から父まで一家でシャトルを打つ家でした」。幼い頃は男の子と鬼ごっこをして走り回り、自然に脚力と負けん気を養いました。
全国屈指の強豪・埼玉栄高校では、休日は午前9時から午後5時まで、平日も放課後4時間の練習漬けでした。全国優勝という看板を背負う重圧のなか、「向かっていく気持ち」で団体日本一をつかんだ経験が原点です。
進学した明治大学でもバドミントンを続け、春と秋のリーグ戦では1日1試合が7日間続く、過酷な環境で心身の強靭さが試されました。「初戦の入り方がチーム全体の1週間を左右するため、いい流れを作れるよう練習時から気持ちを高めていました」。また、ダブルスへの情熱は変わりませんが、シングルスの頭脳戦の難しさにも気づいたといいます。
大学3年・4年で全国16止まりの悔しさを味わい、「もっと強くなりたい」と実業団入りを決意。3社から誘いを受けたなかで、フォレストウィングスの「地域に愛され、自らも地域を愛す」という理念と、監督の熱意に心が動いたそうで、このチームと一緒に成長していける可能性を強く感じ、東神楽行きを決めました。
東神楽大学の体育館は、練習に集中できる理想の環境。男子主体のチームで女子第1号となりましたが、練習メニューなど仲間が真剣に向き合ってくれます。「いつか女子選手をもっと増やし、互いに高め合いたい」と笑顔を見せます。
地域おこし協力隊の仕事では、町のスポーツイベントの企画のほか、中学校バドミントン部の指導などを行っています。中学校の部活動では指導や羽根打ちを行い、「いつか『先生のおかげで強くなった』と言わせたい」と目を輝かせます。練習のない貴重な休日には、走りやすい町道をドライブしながら温泉へ行くのを楽しみにしているそうです。
また、試合前は「粘り強くなる」と言われ子どもの時から食べている納豆ご飯を欠かしません。
現在の目標は8月の北海道選手権優勝と、12月の全日本総合でベスト8入りです。「ガッツあふれる速攻プレーで、東神楽初の日本一を目指します」と意気込みを語りました。