- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道天塩町
- 広報紙名 : 広報てしお 2025年12月号
■天塩高校1年生 総合的な探求の時間 植樹体験に参加して
皆様、こんにちは。天塩町地域おこし協力隊・天塩川歴史資料館学芸員の前川です。
10月10日、天塩高校1年生が総合的な探究の時間のフィールードワークとして植樹体験を行い、私も同行しました。同日は振老沼で野鳥観察も実施しました。
天塩川下流域には生態系の上位に位置する天然記念物で絶滅危惧種のオジロワシが生息しています。この植樹は、オジロワシが餌を捕まえやすい環境(止まり木)を整え、地域の生態系・環境保全につなげることを目的としています。
移動途中には、国の天然記念物である渡り鳥「オオヒシクイ」の群れを観察できました。振老沼は天塩川の河川改修によって天塩川と分離されて出来た三日月湖です。春と秋には雁類が立ち寄る重要な中継地です。到着後は野鳥観察壁から双眼鏡を使い、生徒たちと、鷺をはじめ、さまざまな鳥を観察しました。
植樹体験では土がぬかるみ、長靴が埋まって抜け出せなくなる生徒もいましたが、泥だらけになりながらも苗木を植えようと懸命に取り組んでいました。オジロワシを見ることはできませんでしたが、生徒たちにとって環境保全の意義を学ぶ貴重な機会となりました。
天塩川歴史資料館の今年度の営業は終了し、1473名(昨年度1,171名)と多くの方にご来館いただきました。誠にありがとうございます。来年度はさらに入館者数を増やすため、新しい企画展の準備や展示解説の改善、町民の皆様と楽しめるイベントを企画し、より魅力的な資料館を目指してまいります。今後とも天塩町地域おこし協力隊をよろしくお願いいたします。
▽バスに驚いて飛び立つオオヒシクイの群れ
オオヒシクイは、シベリア東部で繁殖し、日本に冬鳥として渡来する大型の雁(ガン)の仲間です。体長約90~100cm、翼を広げると180cm以上にもなる迫力ある鳥で、国の天然記念物にも指定されています。春になると、カムチャツカ半島へと渡ります。
※画像など詳しくは本紙をご覧ください。
