- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道美幌町
- 広報紙名 : 広報びほろ 2026年1月号
2026年は「丙午」(ひのえ・うま)。馬は「走りぬく」「力強い」「勝利を目指す」といった良い意味で使われることが多い動物です。「馬車馬のように」という言葉がありますが、これは長時間の無理な労働・作業を表す言葉ではなく、寝食を忘れて物事に打ち込む様子を表した言葉です。
今月号の表紙は新年の幕開けにふさわしく
「馬」をテーマに、水墨画で「馬」を表現した横松伊之さんと早川綾子さんにお話を聞きました。
○早川 綾子さん
書道歴40年。佐藤青洞先生のもとで書道を始め、高校生の頃に横松伊之さんの書道教室に編入。現在、稲美簡易郵便局局長として勤務しながら、横松さんの後を継ぐ形で令和4年から明和大学書道クラブ講師に。また昨年5月に自宅近くに書道教室を開き、町民に書道の魅力を伝えている。
○横松 伊之さん
書道歴46年、水墨画歴28年。自衛官在職中に書道を始め、退官後は平成21年から明和大学書道クラブ講師として長年にわたり学生へ指導。町文化祭への出展を始め、町内施設及び北見市パラボで書と水墨画の個展を開く。これまでに多くの作品を生み出し、観る方々を魅了している。雅号は静岳。
◆干支がテーマの水墨画
横松さんは水墨画を描き始めて28年。ご自身が寅年生まれで、トラの水墨画を描いたことがきっかけで干支を題材とした水墨画を描き始め、前回の午年(2014年)に今回ご紹介いただいた馬の水墨画を描き上げました。
「元となる絵は、道内で水墨画を描いていた露山(畠中清喜)さんの作品をモチーフにしており、下書きに約1週間かけて、納得がいくまで描き続けた」そうです。
下絵は納得がいくところまで、でも本番は一発勝負で臨んだ横松さん。「馬の表情、眼を表現するのに苦労した」と話されるその絵は、今にも目の前に迫ってきそうな迫力があります。
「絵を描く前は有名な方の絵ということもあり、不安や迷い、そして描く前は大変緊張しました。しかし、せっかく決意したのに、ここで描かなければ逆に露山さんに申し訳ないと思い、ぜひとも描き上げたいという熱意を持って夢中になって描き上げ、完成した時は、よくここまで描けたなという満足感でいっぱいになりました」。
◆水墨画の歴史と魅力
水墨画は鎌倉時代に日本に伝わり、独自の発展を遂げてきました。余白の白と墨の黒で描かれる世界。黒の濃淡や筆の使い分けをしながら描くことで、自然や人物などが表現されます。
横松さんも、水墨画を始めた頃は北見へ3年間通い、練習を積み重ねてこられました。これまで多くの作品、そして長年続けられた書道と水墨画のコラボ作品も生み出しており、「黒でも色の薄い黒と濃い黒、そして白を活かして表現するところに、水墨画の魅力を感じる」と話します。
「動物を描く時は特に眼の表現が重要で、眼に表情がないと他がどれだけ上手でも作品にならない」とその難しさや奥深さ、そして繊細さがあるそう。
今回表紙で紹介した「道産子」は愛媛県で開催された「ねんりんピック2023」にも出展し、絵をご覧になった方々からも大変好評だったそうです。
◆新しい年も、「うまくいく」
上の水墨画は「うまくいく」。横松さんが網走市内で馬を飼っていた方のもとへ実物を見に行った際、ご自宅に飾ってあったこの絵を見て描くことを決め、下書きに1日、仕上げに5日かけて完成しました。
馬が9頭で「うまく」と読み、何事もうまくいく、幸運が舞い込んでくるという語呂合わせから、商売繁盛などを願う際に使われます。9頭の馬にはそれぞれ勝負運、金運、出世運、家庭運、愛情運、健康運、商売繁盛、豊漁豊作、受験合格といった異なる運気を表すと言われています。
「うまくいく」は、これまで展示の機会がほとんどなかった貴重な作品。早川さんは「新しい年がうまくいくよう、縁起の良い馬を観て運気を上げてください」と話し、今回の作品展示に期待を込めています。
●「本物」をぜひご覧ください
今回ご紹介した水墨画と、左の掛け軸が稲美簡易郵便局で展示されます。特に「うまくいく」は、この度初めてのお披露目となりますので、ぜひご覧いただき、本物の迫力に触れてください。
「謹賀新年」展示期間:1月5日(月)~15日(木)
「道産子」「うまくいく」展示期間:1月5日(月)~
※他の作品と入れ替わる時期があります。
町HPでカラー版を公開しています
場所:稲美簡易郵便局
【電話】73-3916
