くらし 進む「多文化共生」

浦河町では、日本人の担い手不足などから、主に牧場などで働く外国人が令和元年ころから急激に増えており、4月末現在で19か国・534人の外国人の方が在住しています。
このことから、町では多文化共生事業に力を入れ取り組んでおり、今号では、これまでの取り組みや、6月より新たに設立する「外国人サポートセンター」についてお知らせします。

■これまでの取り組み(令和3年度〜令和6年度)
現在534人の外国人のうち、355人がインド人の方です。これは、当町の中心産業である軽種馬産業の騎乗員や牧場作業などに従事する方が不足しており、各事業者が人材確保のため、外国人労働者を受け入れたほか、労働者の家族も入国されていることが要因です。
また、インド人労働者らの大半は「技能ビザ」で入国されています。
技能ビザは、熟練した技能を持つ外国人が、日本で就労するために必要となる在留資格であり、日本語を話せること、といった条件はありません。このことから、町では互いに安心して暮らせるように令和3年度より支援を行っています。
令和3年度は「外国人生活支援調査事業」として、外国人の方々へどのような意見や要望があるかのニーズ調査や手続きなどの相談やサポート、日本語教室を実施。調査結果から、税金や確定申告の仕組みなどの日本での様々なルールがわからないと声があり、令和4年度からは外国人向けに税金やごみ出しのルール、年金についてなどのセミナーを実施したほか、母語での支援の必要性からヒンディー語を話せる地域おこし協力隊員と連携し取り組みを進めました。
令和5年度にはこれまでの取り組みのほか、事業者に向けた外国人雇用についてのセミナーや日本人と外国人が一緒に学ぶ多文化共生ワークショップなどを実施し、役場庁舎内看板の多言語化(英語・ヒンディー語)や、すべての人にやさしいデザインへと改善を行いました。
令和6年8月からは、インド人の国際交流員(CIR)を招き、町内で増えているインド人母子への支援や、国際交流イベントを実施しています。

■外国人サポートセンター設立!
Q.どこにできるの?
6月2日より役場2階企画課に設置します。
毎週月曜日から金曜日の午前9時から午後5時15分まで(祝日、12月31日〜1月5日を除く)相談などを受け付けています。
また、電話でも相談を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。

問い合わせ:企画課
【電話】26-9012

Q.どんなことができるの?
サポートセンターでは次のことを受け付けます。
・外国人住民の日常生活全般の相談
・外国人住民の行政サービスなどに関する情報提供
・外国人住民の行政サービスなどの利用や手続きに関する通訳・翻訳業務
・外国人住民の高度な生活支援(母子支援など)

■今後に向けて
今後も浦河町は、町内に暮らす日本人はもちろんのこと、遠い国からこの地を選び、働きに来てくれた外国人の方々にとっても、安心して暮らし続けられる、誰にとっても居心地の良いまちを目指していきます。
そのために、言葉や文化の違いを越えて互いを理解し、支え合える地域社会の実現を目指し、多文化共生に関する様々な取り組みを推進し、すべての町民が、自分らしく安心して暮らしていけるまちづくりを、これからも丁寧に進めていきます。